工学部(令和5年度入学年度のポリシーについて)

理念・目的

広い教養と深い専門知識を身につけ、豊かな想像力と優れた判断力を備えた、将来を担う工学系技術者を養成する教育・研究を行います。

キャッチフレーズ

未来世代を思いやるエンジニアリング教育

教育目標

基礎的・専門的学力、論理的な表現力やコミュニケーション能力を修得するとともに、工学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に負っている責任を理解し、科学的知見と技術を総合して社会的課題を解決する能力、すなわちエンジニアリングデザイン能力を身につけた人材を養成します。

工学部の学位授与方針(ディプロマポリシー)

▼機械工学科

機械工学科の学習・教育目標は、基礎的・専門的学力や論理的な表現力さらにコミュニケーション能力を修得し、それらの社会や自然に及ぼす影響や効果及び技術者が社会に負っている責任を理解することです。また科学的知見と技術を総合して社会的課題を解決する能力を身につけた人材を養成します。このため、全学的に定められた教養と汎用能力に加えて、以下の専門知識・スキルを身につけた学生に学位を授与します。

機械工学科卒業生が備えるべき専門知識・スキル

機械工学の知識・技術に加えて、自動車・航空・宇宙産業や医工学分野さらに動力エネルギー分野における最先端の技術を修得し、多様化する社会の要請に応えることのできる人材の要請のために、以下のようなポリシーを定めています。

  1. 機械技術者として社会の要求を満たすための問題を設定しそれらを自力で解決するとともに、持続して自己の能力の向上に努めることができる。
  2. 計画を立てそれを遂行するとともに、チームを組織して動かす能力を身につける。
  3. 国際水準で情報を収集・評価し、それを利用・応用することができる。

▼メカトロニクス工学科

メカトロニクス工学科では、産業・民生用ロボットなどの電子機械製品の開発において、機械系、電気系、情報系技術者による協働開発への従事のみならず、ニーズを理解した上で機械・電気・情報の知識・技術を利用、活用して問題解決できる能力を有する人材の育成を図ることを理念としています。このため、全学的に定められた教養と汎用能力に加えて、以下の専門知識・スキルを身につけた学生に学位を授与します。

メカトロニクス工学科卒業生が備えるべき専門知識・スキル

※下記に於いて、三分野とは、機械分野、電気分野、情報分野を示す。

  1. 技術者・研究者にとって必要な数学と物理の基礎知識
    • 数学の基礎的事項(微分積分、線形代数、確率統計、フーリエ変換など)の理論と活用方法を説明でき、それらを使った計算ができる。
    • 物理の基礎的事項(力学、電磁気学、波動、熱力学)の理論と活用方法を説明でき、それらを使った計算ができる。
  2. 三分野での活躍を目指す技術者・研究者にとって必要な基礎知識と技術
    • CADを使って、JISに基づく機械製図が書け、それに従って基本的な工作機械を使った簡単な加工品が製作できる。
    • 基本的な電気回路の動作を理解したうえで、回路図の読み書きと、それに基づく電子回路の製作ができる。
    • C言語による基本的(データ型、制御構造、関数等)なプログラムが作成でき、組込み用マイコンの基本的なI/O制御プログラムをマイコンの概要と動作の理解の上で作成できる。
    • 一次及び二次遅れ系の伝達関数とボード線図を求めることができ、それらに基づきPID制御などの基本制御系の設計ができる。
  3. 三分野のうち、一つ以上のより専門的な技術と知識
    少なくとも一分野の技術と知識を十分に身につけ、さらに一つ以上の分野の技術と知識も身につける。

    1. 機械分野
      ・材料の性質を理解した上で、設計に適した材料やその加工法が選択でき、機器の設計をすることができる。
      ・機械要素や機構の動作を理解した上で、設計に適した機能を有する機械要素および機構を選択でき、それらを組み合わせた機器の設計をすることができる。
    2. 電気分野
      ・線形素子、基本的な電子デバイスからなる回路の動作原理・特性を説明し、それらの素子を使った回路を設計できる。
      ・デジタル信号処理技術をもとにしてデジタル形式で表現された信号を処理することができる。
      ・論理回路、順序回路の解析・設計ができる。
      ・動的変数、再帰関数などを用いた線形リスト、木構造、ソートのプログラムが書ける。
    3. 情報分野
      ・論理回路、順序回路の解析・設計ができる。
      ・動的変数、再帰関数などを用いた線形リスト、木構造、ソートのプログラムが書ける。
      ・コンピュータのアーキテクチャ(構成様式)と動作原理が説明できる。
      ・組込みシステムにおいて、ソフトウェアを開発することができる。
  4. 三分野の知識を利用した分野をまたがった活用
    • 三分野を横断した考え方をもとにした議論の上で、結果を導き出すことができる。
    • アーキテクチャ、ハードウェア、プログラミング、電気信号、電子回路、センサ、アクチュエータ、機構、材料、等の関連性を考慮した上、総合的な設計をして製作ができる。
    • 研究・開発の目的を十分理解した上で、その目的に応える問題解決ができる。
  5. 研究・開発工程を把握・設計できる基礎技術と、研究・開発遂行に必要なコミュニケーション能力の習得
    • 異なる技術分野をコアとする技術者とともに、目的の共有と課題の把握ができ、その解決方法について議論できる。
    • 課題を解決するための提案、デザイン、手順を含む構成要素を議論でき、それに基づいて実行できる。

▼電気電子工学科

電気電子工学科では、地球環境や社会との調和を常に意識しつつ電気電子工学技術の継続的発展に寄与できる広範な能力を有する人材の育成を図ることを理念としています。このため、全学的に定められた教養と汎用能力に加えて、以下の専門知識・スキルを身につけた学生に学位を授与します。

電気電子工学科卒業生が備えるべき専門知識・スキル

  1. 数学・物理
    • 電気電子工学に必要な数学的手法である微分・積分、行列と写像、連立方程式、微分方程式、確率・統計の基礎的事項を説明し、計算ができる。
    • 電気電子工学を学ぶために必要な三角関数、指数対数関数、複素数、フェーザー、フーリエ変換、ラプラス変換の基礎的事項を説明し、計算ができる。
    • ベクトルの概要、基本的性質、和や差、内積、外積、スカラー量の勾配、ベクトルの発散、回転、ベクトル場の線積分、面積分の基礎的事項を説明し、計算できる。
    • 力学と波動現象を中心とした基本的な物理現象を微分方程式と解で示し、その意味を論理的に説明できる。
  2. 電子デバイス
    • 電子物性と量子力学の基礎的事項、半導体材料の電気的、熱的及び光応答特性(バンド構造、抵抗率、移動度、pn型、キャリア生成とキャリア寿命など)について説明できる。
    • 基本的な電子デバイスであるpn接合ダイオードとバイポーラトランジスタ、MOS電界効果トランジスタについて構造、動作原理、特性を説明できる。
  3. 電磁気学
    • 電磁気学の基礎となる電荷密度場、電位場、電場、磁場という場の概念を説明できる。
    • 電磁気学の基本法則である、オームの法則、ビオ・サバールの法則、ファラデーの電磁誘導の法則を説明できる。
    • マックスウェルの方程式で場の運動を記述でき、波動方程式を導出して解析できる。
    • 電場と磁場の相互作用、異なる誘電体境界における電磁界の条件、自由空間および光導波路中の光の伝搬状態を説明できる。
  4. アナログ回路
    • 定常状態の交流回路の電流、電圧、インピーダンス、電力などを計算できる。
    • 発電と送電の原理とそれらに関する各種電気設備の機能や特性を説明できる。
    • 過渡状態の交流回路の電流と電圧の関係を微分方程式で記述し、その解を求めることができる。
    • トランジスタを用いた電圧・電力増幅回路の動作原理を説明でき、設計できる。
  5. ディジタル回路
    • 基本的な論理回路の動作を説明でき、設計できる。
    • 手続き型プログラミング言語に習熟し、各種数値計算やシステム制御に応用できる。
  6. 信号とシステム
    • 標本化された離散時間信号と離散時間システムの概要を説明でき、基礎的なディジタル信号処理(インパルス応答・周波数応答・システム関数の相互導出、極-零プロットの描画、簡単なFIR/IIRフィルタの設計・特性評価、離散フーリエ変換を用いた離散スペクトル解析)ができる(信号処理)
    • 通信信号のスペクトル解析ができ、ディジタル通信システムの全体像とその要素技術について概要を説明できる(通信)
    • 自動制御の考え方、自動制御に必要な基礎数学、伝達関数に基づく古典制御理論について説明できる(制御)
    • さまざまなセンサ、プリアンプ、フィルタとAD/DA変換、マイコンを組み合わせて基本的な計測システムを設計できる
  7. コミュニケーション力
    • 日本語・英語で記述された専門的な内容に関する文章を的確に読解できる。
    • 卒業論文を論理的に構成・執筆できる。
    • 卒業論文の概要を200ワード程度の英文で執筆できる。
    • 卒業論文の内容をまとめ、他者の前で分かりやすく発表し、その内容について論理的に討議できる。

▼コンピュータ理工学科

コンピュータ理工学科は、次世代の高度情報化社会の中核として活躍できる学士力を備え、多様な情報処理技術を身につけた人材を育成することを教育理念に掲げています。このため、全学的に定められた教養と汎用能力に加えて、以下の専門知識・スキルを身につけた学生に学位を授与します。

コンピュータ理工学科卒業生が備えるべき専門知識・スキル

  1. 物事を地球的視野から多面的に考えた上で行動することができる。
  2. 技術者として自らの活動が自然や社会、人に与える影響を理解することができ、責任をもって問題解決にあたることができる。
  3. 他者に正しく理解してもらうための論理的な文書での記述力と口頭での発表力をもち、それらを円滑に駆使してコミュニケーションすることができる。
  4. チームの一員としてシステム開発に参画し貢献することができる。
  5. 時代の変化に対応できるよう、最新の技術動向を考慮して、自律的・継続的に学習できる。
  6. 情報科学、及び、数学や自然科学等の知識と手法を用いて、以下のことができる。
    • 6a. 解決すべき問題を形式化することができる。
    • 6b. 要求、時間、費用、資源等の制約条件を考慮した上で、複数の解が存在するような複雑な問題の中から適切な解を見つけ出すことができる。
    • 6c. 各種のツールや手法に関する十分な知識をもち、それらをシステムの設計・開発・運用に応用できる。

▼土木環境工学科

土木環境工学科は、「土木工学と環境工学に関する広い基礎知識・技術を併せ持ち、持続可能な社会の構築に意欲的に貢献できる技術者」の養成を目指しています。このため、全学的に定められた教養と汎用能力に加えて、以下の専門知識・スキルを身につけた学生に学位を授与します。

土木環境工学科卒業生が備えるべき専門知識・スキル

  • (A)技術者の責務の自覚
    様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。
  • (B)技術者としての知的基盤の形成
    科学技術における基礎としての数学、自然科学、情報処理能力を身につけ、知的基盤を形成して、これを応用することができる。
  • (C)専門基礎学力
    土木材料・力学一般、構造工学・地震工学、地盤工学、水工水理学、交通工学・国土計画、土木環境システムの基礎を理解して、これを説明することができる。
  • (D)問題解析・分析能力
    主要分野に関する実験・実習における実体験を通じて、現象の理解を深め、これを応用することができる。
  • (E)学習および問題解決能力
    演習科目・研究を通して、自発的・継続的に学習し、問題解決に取り組むことができる。
  • (F)問題の把握および専門知識の応用力
    基礎科目で習得した知識・技術を課題探究、問題解決に応用することができる。
  • (G)計画立案・管理・実行能力
    自然と調和した持続的な社会基盤整備の技術を創造・適用することができる。
  • (H)目標達成能力
    自ら課題を提示し、問題の在処を明確に説明することができる。
  • (I)デザイン能力
    課題に対する問題解決策を提案することができる。
  • (J)論理的な表現・伝達能力
    コミュニケーション能力を有し、論理的に表現することができる。

▼応用化学科

応用化学科では、グローバルな視野に立った教養と汎用能力、専門知識・技術を修得した化学系技術者の育成を目的にしています。このため、全学的に定められた教養と汎用能力に加えて、以下の専門知識・スキルを身につけた学生に学位を授与します。

応用化学科卒業生が備えるべき専門知識・スキル

  1. 化学系技術者として、人類の福祉と持続的発展可能な社会の実現や安全・安心で快適な低環境負荷社会・循環型社会の実現に、主体的・自律的に取り組むことができる。
  2. 化学系技術者として、新素材・エネルギー・環境等の分野における諸課題を多面的・客観的にとらえることで問題を発見し、問題解決に必要な専門知識・技術を活用し、適切な研究計画を立案・実行することができる。
  3. 化学系技術者として、化学の基幹分野(無機化学、有機化学、分析化学、物理化学、高分子化学、電気化学、化学工学等)に関する文章を的確に読解できるとともに、卒業論文を論理的に考察・構成・執筆し、発表・討論できる。
  4. 化学系技術者として、以下に示すA~Hの専門知識・技術を活用し、新素材・エネルギー・環境等の分野における問題解決に取り組むことができる。
    • A. 無機化学
      A1. 原子、イオン、化合物、結晶、錯体の電子構造と物性との関連を説明できる。
      A2. 元素の性質と化合物、金属錯体の構造や分光学との関連、結晶構造と固体の性質との関連、無機生体材料、環境浄化材料について説明できる。
      A3. 無機工業の発展過程、天然資源利用の歴史と現状、無機化学工業製品の応用、無機化学反応を利用して様々な化学関連産業を支える資源および素材の製造プロセスを説明できる。
    • B.有機化学
      B1. 化学結合生成における軌道の混成、共鳴による電子の移動、有機化合物の命名、C=Cへの付加反応、芳香族の基礎反応、有機化学の理論について説明できる。
      B2. 有機化合物の命名法、立体配座、R-S表示法、有機反応における置換基の電子的立体的効果、ハロゲン化物、アルコールの構造と性質・反応性、有機反応の反応速度、平衡、反応機構について説明できる。
      B3. カルボニル基の基本的な反応(求核付加反応、求核アシル置換反応、α置換反応、カルボニル縮合反応)の反応機構を説明できる。
         アミン、複素環、糖類、アミノ酸、ペプチド、たんぱく質、脂質、核酸の構造と性質・反応性を理解し説明できる。

    • C. 分析化学
      C1. 統計学に基づく分析の誤差や分析値の信頼性が評価でき、分析化学の基礎計算(濃度計算、検量線の作成、化学平衡の数量的扱い)ができる。緩衝溶液の設計、酸塩基滴定の原理、溶解度積に基づく沈殿の生成、沈殿の性質を説明できる。
      C2. キレート滴定法、酸化還元滴定法、溶媒抽出分離法、イオン交換分離法について説明できる。
      C3. 吸光光度分析法、蛍光分析法、化学発光法、原子スペクトル分析法(原子吸光法、フレーム分析法、発光分光法)、電気化学分析法、X線分析法、質量分析法、熱分析法を説明できる。
      C4. クロマトグラフィー(ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー)、質量分析法、赤外分光法、核磁気共鳴分光法について説明でき、有機化合物の構造を決定できる。
    • D. 物理化学
      D1. 気体の巨視的な性質、原子や分子の量子化学的性質、微視的な熱力学的諸量を説明し、計算ができる。
      D2. 仕事、エンタルピー、エントロピー、自由エネルギーを説明し、計算ができる。
      D3. 純物質ならびに混合物の相平衡、いろいろな相図、希薄溶液の束一的性質(沸点上昇、凝固点降下、浸透圧)を説明し、計算できる。
      D4. 反応速度式、速度定数、反応次数、反応速度の温度依存性、緩和法、定常状態の近似について説明し、計算ができる。
      D5. 金属、絶縁体、超伝導体、セラミックス、プラスチックなどの材料とその物性について説明できる。
    • E. 高分子化学
      E1. 身の回りにある高分子材料の合成法とその性質について説明できる。
      E2. 高分子材料の結晶性や配向性などの高次構造因子の評価方法から、基本的な構造と物性との関係を説明できる。
    • F. 電気化学
      F1. 電解質溶液の伝導率、イオンの移動度、輸率、イオンの活量、デバイ-ヒュッケルの極限法則、起電力、電極電位、電極反応速度式を説明し、計算ができるとともに、実用電池や燃料電池への活用について説明できる。
      F2. 物理学全般(力学・波動・熱力学・電磁気学・原子物理)の基本的概念を説明できる。
      F3. 電荷の存在によって生じる電界や電位、その電荷が動くことによる電流、その電流の周りに生じる磁界など、物質との関係(誘電体や磁性体も含めて)を説明し、計算できる。
    • G. 化学工学
      G1. 化学プロセスを構成する基礎的な要素プロセスにおける物理的化学的現象の数量的取り扱い方、流れの状態、境膜、伝熱などの基礎事項と、ガス吸収や蒸留を例とする熱と物質の同時移動操作について説明し、計算できる。
      G2. 日常生活や化学実験における危険防止や正しい器具の使用方法、化学物質の安全性(毒性)、廃棄処理方法、化学物質の安全性をふまえた暮らし・食の安全性や環境問題について説明できる。
    • H. コミュニケーション力
      H1. 日本語・英語で書かれた専門的な内容に関する文章を的確に読解できる。
      H2. 卒業論文を論理的に考察・構成・執筆できる。
      H3. 卒業論文の内容をまとめ、他者の前で分かりやすく発表し、その内容について論理的に討論できる。

▼先端材料理工学科

私達の豊かな文明社会は今、希少資源の枯渇や高騰といった地球規模の問題に直面しています。また、科学技術の発展に伴う消費エネルギーの増大や環境破壊が大きな問題となっています。私達には、これらの問題を解決しながら科学技術を更に発展させ、安全・安定的で環境への負荷が小さい社会基盤を構築するという難しい課題が課せられています。先端材料理工学科では、これらの問題の解決に貢献し、次世代を担う材料技術者・科学者を養成することを基本理念としています。このため、全学的に定められた教養と汎用能力に加えて、以下の専門知識・スキルを身につけた学生に学位を授与します。

先端材料理工学科卒業生が備えるべき専門知識・スキル

  1. 基礎的知識
    物理学、化学、数学、語学力などに関する幅広い知識を身につけ、自然現象を抽象化し本質を見極めることができ、問題解決のために必要な見方・考え方を見つけ出すことができる。
  2. 専門的知識・技術
    基礎的学問領域を発展あるいは相互に関連付けた専門的学問領域に関する知識を能動的に学習できる。実験・実習を通じて専門的知識の深化・定着を図り、安全性や環境への影響に配慮しながら理論を検証・応用するための実践力を身につけ、問題解決にあたることができる。
  3. 汎用能力
    論理的・合目的的な思考方法と表現能力を身につけ、異分野との技術交流に積極的に加わって、技術革新の効率化に貢献することができる。自ら多彩なキャリアーパスを模索でき、新しい分野、事業の立ち上げ、起業にチャレンジできる。

工学部の教育課程編成・実施方針(カリキュラムポリシー)

▼機械工学科

機械工学に関わる基礎及び専門知識を習得し、それらをものづくりに活用する能力を養成します。具体的には、機械工学やエネルギー工学に関する基礎知識(機械・材料・熱・流体の4力学と振動・制御工学・加工や要素設計・機構学)及び自動車・航空宇宙・原子力工学・バイオメカニクス・エネルギー変換工学に関する応用知識を3年次までに習得します。また4年次の卒業研究においては、個別のテーマについてより深い検討考察を理論・実験の両面から行い、自立した機械工学エンジニアとしての素養を深めることを目的としています。

学生の学修成果は、シラバスに明記された評価方法及び評価基準に基づいて、授業の到達目標への到達度により評価します。
【評価方法】
・講義科目においては、理解度を確認する筆記試験、レポート及び小テスト、受講態度などにより、到達度を判定します。
・演習、実験、実習、実技科目においては、筆記試験、レポート及び小テストに加え、参加度や発表内容、実技等を通じて、到達度を判定します。

▼メカトロニクス工学科

専門知識・スキルはそれぞれ以下のカリキュラムポリシーによって学びます。

  1. 基本的科目(数学・物理学)および、三分野の知識・技能を学ぶための教育を実施する。
  2. 初年度から三分野を横断するための教育を実施する。
  3. コア技術として、専門的な知識・技能を学ぶための教育を実施する。
  4. 思考力・判断力・表現力を身につけるための教育を実施する。
  5. 自らが主体となって協働的に学ぶための教育を実施する。
  6. 自らが主体となって協働的に学ぶためにアクティブ・ラーニングを導入する。

学生の学修成果は、シラバスに明記された評価方法及び評価基準に基づいて、授業の到達目標への到達度により評価します。
【評価方法】
・講義科目においては、理解度を確認する筆記試験、レポート及び小テスト、受講態度などにより、到達度を判定します。
・演習、実験、実習、実技科目においては、筆記試験、レポート及び小テストに加え、参加度や発表内容、実技等を通じて、到達度を判定します。

▼電気電子工学科

電気電子工学科では、卒業生に求める数学・物理、電子デバイス、電磁気学、アナログ回路、ディジタル回路、信号とシステムの各分野の専門知識・技能について、基礎的な内容を学ぶ科目は必修科目とし、演習科目を同時開講することで確実な知識の習得を図ります。発展的な内容を学ぶ科目は選択必修科目として開講します。また、電気電子工学の基礎物理である電磁気学から電子回路・発電・通信・信号処理などの応用技術まで、幅広い実験科目を設置することにより、電気電子工学者として身につけるべき基礎的な素養の獲得を図ります。また、日本語・英語による専門的な内容の言語コミュニケーション能力の獲得を企図して、コミュニケーション力の養成を行う専門科目を配置するとともに、4年次必修科目の電気電子工学卒業研究および電気電子工学卒業研修を通じて、そのブラッシュアップを図ります。

学生の学修成果は、シラバスに明記された評価方法及び評価基準に基づいて、授業の到達目標への到達度により評価します。
【評価方法】
・講義科目においては、理解度を確認する筆記試験、レポート及び小テスト、受講態度などにより、到達度を判定します。
・演習、実験、実習、実技科目においては、筆記試験、レポート及び小テストに加え、参加度や発表内容、実技等を通じて、到達度を判定します。

▼コンピュータ理工学科

コンピュータ理工学科は、次世代の高度情報化社会の中核として活躍できる学士力を備え、多様な情報処理技術を身につけた人材を育成することを教育理念に掲げています。この教育理念に基づき、本学科の卒業生が具備すべき力として、6つの項目をディプロマポリシー(学位授与方針)として規定し、これを達成するため世界標準の教育カリキュラムに準拠した科目群を開設しています。これにより、本学科のすべての卒業生は、情報科学分野における基礎的知識並びに技術を身につけることができます。これに加えて、修得した知識を使って実際にものづくりを行うPBL(Project Based Learning:プロジェクト体験による学習)科目群、並びに、多様な専門科目群を開設し、エンジニアリングデザイン能力や実践的な知識とスキル、高度な専門知識と発展応用力が修得できるようにしています。また、次世代の情報科学とコンピュータ技術に関する科目群も開設し、最先端の知識も修得できるようになっています。
教育の実効性を高めるために、講義、演習、実習、実験、少人数グループでのPBL科目、研究室での専門ゼミナール及び卒業研究など、多種多様な教育形態を組み合わせています。また、卒業要件を満たすことによって本学科のディプロマポリシーの達成が保証されるようにカリキュラム及び個別科目の教育内容が設計されており、教育の質が保証されています。
本学科のディプロマポリシーを達成するためのカリキュラムの骨子は以下の通りです。

学生の学修成果は、シラバスに明記された評価方法及び評価基準に基づいて、授業の到達目標への到達度により評価します。
【評価方法】
・講義科目においては、理解度を確認する筆記試験、レポート及び小テスト、受講態度などにより、到達度を判定します。
・演習、実験、実習、実技科目においては、筆記試験、レポート及び小テストに加え、参加度や発表内容、実技等を通じて、到達度を判定します。

ディプロマポリシー 対応する科目
分類 項目 必修科目 選択科目

教養

(1) 物事を地球的視野から多面的に考えた上で行動することができる。 全学共通教養科目、情報システムと社会Iなど ベンチャービジネス論
(2) 技術者として自らの活動が自然や社会、人に与える影響を理解することができ、責任をもって問題解決にあたることができる。 コンピュータ理工学基礎ゼミ、情報システムと社会Iなど 情報システムと社会II、リスク管理・危機管理概論

汎用能力

(3) 他者に正しく理解してもらうための論理的な文書での記述力と口頭での発表力をもち、それらを円滑に駆使してコミュニケーションすることができる。 コンピュータ理工学基礎ゼミ、コンピュータ理工学概論、科学技術英語、コンピュータ理工学研修、コンピュータ理工学卒業論文など  
(4) チームの一員としてシステム開発に参画し貢献することができる。 ソフトウェア設計開発演習II、コンピュータ理工学卒業論文など 実践ものづくり演習、ITシステム開発演習、PBLものづくり実践ゼミ
(5) 時代の変化に対応できるよう、最新の技術動向を考慮して、自律的・継続的に学習できる。 コンピュータ理工学基礎ゼミ、コンピュータ理工学概論、コンピュータ理工学研修、コンピュータ理工学卒業論文など 組込み設計、自動車工学、電気エネルギー変換工学、電子デバイス工学II、航空宇宙工学など

専門的知識・技術

(6a) 解決すべき問題を形式化することができる。 微分積分学I、線形代数学I、基礎統計及び実習I、離散数学、ソフトウェア工学及び演習Iなど 微分積分学II、線形代数学II、基礎統計及び実習II、基礎電気理論、情報理論、数値計算、ヒューマンコンピュータインタラクションなど
(6b) 要求、時間、費用、資源等の制約条件を考慮した上で、複数の解が存在するような複雑な問題の中から適切な解を見つけ出すことができる。 データベース及び演習、ソフトウェア工学及び演習I、II、ソフトウェア設計開発演習I、コンピュータ理工学卒業論文など ビジュアルコンピューティング、感性情報工学、知的システムI、知的システム演習、組込みシステム、組込み情報処理演習、ソフトウェアプロジェクト管理など
(6c) 各種のツールや手法に関する十分な知識をもち、それらをシステムの設計・開発・運用に応用できる。 プログラミング基礎、プログラミング基礎演習、計算機アーキテクチャI、計算機アーキテクチャI演習、プログラミング応用、プログラミング応用演習、アルゴリズムとデータ構造I、アルゴリズムとデータ構造I演習など 計算機アーキテクチャII、ハードウェア基礎実験、コンピュータネットワーク実習、形式言語とコンパイラなど

▼土木環境工学科

山梨大学のカリキュラムポリシーのもとに、土木環境工学科は、以下のとおりカリキュラムポリシーを定めています。
土木環境工学科は、「土木工学と環境工学に関する広い基礎知識・技術を併せ持ち、持続可能な社会の構築に意欲的に貢献できる技術者」を育成することを教育理念に掲げています。この教育理念に基づき、山梨大学卒業生に求められる教養・汎用能力についてのコンピテンシー(能力・資質)に加えて、下記の(A)から(J)の専門的知識・技術についてのコンピテンシーを身につけることをディプロマポリシー(学位授与方針)として規定し、これを達成するためのJABEE(日本技術者教育認定機構)認定を受けた教育プログラムとなっています。

学生の学修成果は、シラバスに明記された評価方法及び評価基準に基づいて、授業の到達目標への到達度により評価します。
【評価方法】
・講義科目においては、理解度を確認する筆記試験、レポート及び小テスト、受講態度などにより、到達度を判定します。
・演習、実験、実習、実技科目においては、筆記試験、レポート及び小テストに加え、参加度や発表内容、実技等を通じて、到達度を判定します。

本学科のディプロマポリシーを達成するためのカリキュラム骨子は以下の通りです。

(表中の○は必修科目、△は選択必修科目、無印は選択科目)

コンピテンシー カリキュラムポリシー

1. 技術者の責務の自覚

技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解することができる。

1年次前期に「土木環境工学基礎ゼミ○」により、少人数のグループで教員に配属する形式を取りながら、土木環境工学が対象とする、社会の具体的問題とその解決方法や技術を知り、それを学習するために準備されたカリキュラム(全学共通教育科目と専門科目の関係等)を理解できるようにしている。その上で1~2年次には、社会や環境に及ぼす影響を踏まえた上で技術と如何に向き合うべきか、を「リスク管理・危機管理概論」により理解し、「コミュニケーション○」では、技術者として社会と向き合う際に誠実に責任をもって情報の発信や議論ができるための素養を修得できるように設計している。
より専門性の高い科目を学ぶ3年~4年次においては、「技術者倫理○」、「特別講義第一○」、「特別講義第二○」を通して、技術者としての倫理との向き合い方を知った上で、実社会で活躍する学外講師により、社会基盤や環境整備における実務の例を通して、技術者としての責任をより深く理解できるようにしている。またこれと並行して、特定の分野での知識や素養を深めながら、人間と環境の関わり合いを理解するため、選択科目として「景観工学」、を設置している。

2. 技術者としての知的基盤の形成

科学技術における基礎としての数学、自然科学、情報処理能力を身につけ、知的基盤を形成することができる。

1~2年次に、技術者が必要とする数学的素養の基礎として「線形代数学I△」、「線形代数学Ⅱ」、「微分積分学I△」、「微分積分学Ⅱ」、「基礎統計学△」、「応用統計学」、「基礎数学及び演習△」、さらに自然現象の理解に必要な素養として「微分方程式Ⅰ△」、「微分方程式Ⅱ」を順次修得できるようにしている。これと並行して「情報処理及び実習△」、「数値計算及び実習△」を通して情報コミュニケーションツールの基本操作からプログラミングと数値計算の基礎を修得できるようにしている。
また、数学的素養の修得と並行して、1年次においては自然現象の基礎的概念を理解する上で必須となる物理の基礎的素養を「基礎物理学Ⅰ及び演習△」、「基礎物理学Ⅱ△」、「応用物理学△」を通して力学や電磁気学の基礎とその専門分野への応用が段階的に学べるように工夫している。同じく1年次には化学の基礎的素養として、「基礎化学Ⅰ△」、「基礎化学Ⅱ」を通して無機並びに有機物質とその反応の原理を段階的に理解し扱えるように設計している。あわせて、1年次には「基礎生物学△」を通して生物とその作用並びに応用技術の基礎的素養を学べるように配慮している。
なお、数学、自然科学、情報処理に関する選択必修科目については25単位中18単位以上の修得を求め、幅広い分野の基礎を学ぶことを奨励している。
さらに、1年次後期の「土木環境デザイン○」では専門分野に入る前に、土木環境工学で用いられる図面についての基本的な知識を身につけられるようにしている。

3. 専門基礎学力

土木材料・力学一般、構造工学・地震工学、地盤工学、水工水理学、交通工学・国土計画、土木環境システムの基礎を理解することができる。

1年次後期に「土木環境デザイン○」を通して土木環境工学分野の計画・設計・施工・管理等に係わる情報コミュニケーションの基礎的素養を養った上で、2年~3年次に土木環境工学の各分野の基礎を理解できるように科目を配置している。これと並行して、「測量学第一○」、「測量学第二○」を設け、地理空間情報を扱う能力を段階的に養えるようにしている。
構造工学・地震工学分野では、「構造力学及び演習第一○」により土木構造物の設計に必要となる構造力学の基礎を修得する。これは土木材料分野・力学一般分野や地盤工学分野においても基礎的素養となる。続いて、「構造力学第二」や「構造動力学」により構造力学の応用や構造物のモデル化と動力学的な理解を、また、「防災工学Ⅰ◯」により土木材料分野・力学一般分野や地盤工学分野の素養もあわせて発展させて災害の物理メカニズムと被害想定に関する基礎的な技術的素養を学べるようにしている。
土木材料・力学一般分野では、「建設材料学及び演習○」や「コンクリート構造学第一」により土木構造物の基本的構造材料とその特徴について順次学べるようにしている。
地盤工学分野では、「土質力学及び演習第一○」と「土質力学第二」により地盤を形成する土の力学について基礎とその応用を順次学べるようにしている。
水工水理学分野では、「水理学及び演習第一○」、「水理学第二」、「水理学第三」を通して、水を力学的に扱うときの基礎とその応用を順次学べるようにしている。
交通工学・国土計画分野では、「計画学基礎及び演習○」、「都市計画」、「景観工学」を通して、社会資本の性質とその特徴を踏まえて都市計画の理論と技術や法制度、さらに景観について問題を解決するための理論と手法について順次学べるようにしている。
土木環境システム分野では、「衛生工学及び演習○」、「環境生態学」、「環境工学概論」、「水処理工学」、「環境生物工学」を通して、上水道・下水道の仕組みと計画、水質のとらえ方、環境と生態系の関わり、水処理の技術、持続的な環境技術のあり方などについて順次学べるようにしている。
このように、土木環境工学の各分野の基礎について、その前提となる素養から基本、応用的事項に至るまでを段階的にかつ演習を交えながらカリキュラムが設計されている。

4. 問題解析・分析能力

主要分野に関する実験・実習における実体験を通じて、現象の理解を深めることができる。

基礎的な素養の修得を終えつつある2年次後期に「土木環境科学実験1△」「土木環境科学実験2△」(少なくとも1か2の何れかを必ず選択)を配置して講義で培ってきた基礎的な知識の定着を図っている。続く3年次前期には「環境工学実験○」、「建設工学実験Ⅰ○」、「建設工学実験Ⅱ○」を配置し、主要各分野の講義科目で学んだ基礎から応用にいたる幅広い事象を実験によってより深く理解できるようにカリキュラムが設計されている。
また、2年次後期に「防災工学Ⅰ◯」、3年次前期に「防災工学Ⅱ」を配置し、演習や実験を取り入れた参加型の授業により、「災害に強い国づくり」のための基本事項を理解できるようにしている。
測量に関しては、「測量学実習第一○」、「測量学実習第二○」を3年次前期に配置し、グループで効率良く作業を行うために必要な作業計画や段取りの立て方の修得、測量結果に対する適切な判断が下すことができる総合的な能力を養いながら講義科目で修得した内容の理解を深められるようにしている。

5. 学習および問題解決能力

演習科目・研究を通して、自発的・継続的に学習し、問題解決に取り組むことができる。

2年次前期に、全ての主要分野において演習付きの3単位の必修科目(「構造力学及び演習第一○」、「建設材料学及び演習○」、「土質力学及び演習第一○」、「水理学及び演習第一○」、「計画学基礎及び演習○」、「衛生工学及び演習○(2年次後期)」)を配置し、受講生自らが問題解決に取り組みながら講義事項の理解と応用力を付けるようになっている。これにより自発性と継続性を養いながら意欲的に学習する能力を身につけられるようにしている。
さらに、3年次に「エンジニアリングデザインⅠ○」、4年次に「エンジニアリングデザインⅡ○」を配置し、それまでに学んだ内容を総合し、設計や計画などの問題解決に継続して取り組みながら学習効果を深められるようにカリキュラムを設計している。また、2年生後期に「構造動力学」、3年生後期に「環境生物工学」を設け、特定の分野でより深く内容を学べるように配慮している。

6. 問題の把握および専門知識の応用力

基礎科目で習得した知識・技術を課題探究、問題解決に応用することができる。

3年次に、基礎科目で修得した知識や技術を問題解決に応用するための内容を学ぶ講義科目として主要分野毎に、{「防災工学Ⅰ◯(2年次後期)」、「防災工学Ⅱ」、「構造解析学」}、{「コンクリート構造学第二」}、{「土質工学第一」、「土質工学第二」}、{「水文学」、「総合河川学」}、{「景観工学」、「交通工学」}、{「廃棄物管理工学」、「水処理工学」、「環境生物工学」}を配置している。また実験操作を行いながら学ぶ「建設工学実験Ⅰ○」、「建設工学実験Ⅱ○」、「環境工学実験○」を配置して、順次応用力を身につけられるようにしている。
4年次には実務を担っている学外講師や現場見学による「建築学大意」、「特別講義第一○」、「特別講義第二○」などの講義を配置した上で、それまでに学んだ事柄を総合して個別の課題への探求と問題解決に取り組む「土木環境工学卒業論文○」を最終年度通して履修し、継続的にかつ実践的に能力を養えるようにカリキュラムが設計されている。

7. 計画立案・管理・実行能力

自然と調和した持続的な社会基盤整備の技術を創造・適用することができる。

1年次に「エンジニアリングデザイン入門○」を履修することで、環境や社会との関係を踏まえながら「ものづくり」を担うエンジニアの考え方やものの見方が理解できるようになっている。
2年次からは、官公庁・企業での就業体験を通して、実社会への適応能力を身に付ける「インターンシップ」(2~4年次)を履修できるようにするほか、様々な分野の本学教員に実務に詳しい外部講師を加えてリスク管理、危機管理の基礎知識を学ぶ「リスク管理・危機管理概論」、都市交通計画の基本的な考え方を具体的な事例を通じて学ぶ「交通計画」を配置している。
3年次には演習を通して望ましい社会基盤整備を進める計画・設計手法を学ぶ「エンジニアリングデザインⅠ○」、4年次にはコストや環境影響等の制約条件下で望ましい社会基盤整備を進める計画・設計手法について演習を通して学ぶ「エンジニアリングデザインⅡ○」を必修科目として配置している。なお、「エンジニアリングデザインⅠ○」、では、他大学の政治学科の学生の参加を得て、他分野との協働を試行している。これと並行して、3年〜4年次には、演習を取り入れた参加型の授業により防災のハードとソフトの技術を学ぶ「防災工学II」、土木環境分野の行政に関わる法律とその運用の理解を実際の事例に触れながら学ぶ「土木環境行政法」、土木・環境技術者が基礎的な専門知識として当然知っておかねばならない建築学について現場見学も経験しながら学習する「建築学大意」を選択科目として履修する。
以上のカリキュラムを通して持続的な社会基盤整備に係る様々な分野の技術を創造・適用する実務的な能力を養えるようにしている。

8. 目標達成能力

自ら課題を提示し、問題の在処を明確にすることができる。

1年次前期に、「土木環境工学基礎ゼミ○」を履修することで土木環境工学が対象とする社会の具体的問題とその解決方法や技術の概略を知った上で、受講生が主体的に課題を設定し、観察・調査・実験・現場見学等の体験的学習を通じて課題解決のための方法論への理解を深めるようになっている。その結果、専門分野の学習のモチベーションが高まり、それまでに学んだ素養を総合して課題解決にあたる「エンジニアリングデザインⅠ○」、「エンジニアリングデザインⅡ○」、「土木環境工学卒業論文○」の履修効果を高めている。

9. デザイン能力

課題に対する問題解決策を提案することができる。

1年次前期の「土木環境工学基礎ゼミ○」を履修することで体験的学習を通じて課題解決のための方法論への理解を深めた上で、「エンジニアリングデザイン入門○」、「エンジニアリングデザインⅠ○」、「エンジニアリングデザインⅡ○」の履修を通じて、”ものづくり“を制約条件の下で担うエンジニアの考え方やものの見方、計画・設計の手法を学ぶ。
2年次以降では、「総合河川学」により河川における洪水災害(水害)の防御や環境への配慮において課題を解決する手法を、「防災工学Ⅰ◯」と「防災工学II」を通して防災のハードとソフトの技術や具体的な設計計算を経ながら必要な性能を満たすための設計プロセスを、「計画学基礎及び演習○」と「交通工学」を通して演習を経ながら現象分析や計画案策定の手法や基礎理論から実用的な知識を、それぞれ修得できるようにしている。これらは上述の「エンジニアリングデザインⅡ○」の修得にもつながるものである。また、「インターンシップI」や「インターンシップII」では就業体験を通して実務における問題解決策の提案と方法論のあり様を学ぶことができる。
これらを通して修得した能力を「土木環境工学卒業論文○」において継続的かつ実践的に磨くことができるようになっている。

10. 論理的な表現・伝達能力

コミュニケーション能力を有し、論理的に表現することができる。

1年次前期の「土木環境工学基礎ゼミ○」において、学生が主体的に課題を設定し、観察・調査・実験・現場見学並びに成果発表を通じて課題解決のための方法論への理解と課題に取り組む思考力・創造力を培うと共にプレゼンテーション能力を養う。1年次後期以降、「コミュニケーション○」では自分の考えや事実を他者に正確に伝えるための論理的な記述力、口頭発表力、討議などのコミュニケーション力を講義と演習を組み合わせて実践的に養い、「土木環境デザイン○」ではコンピュータによる設計支援手法を用いたプレゼンテーション能力を身に付け、「エンジニアリングデザイン入門○」、「エンジニアリングデザインI○」、「エンジニアリングデザインⅡ○」では「ものづくり」の考え方の理解とそれについて討論する能力や、グループ作業を取り入れた調査・分析や計画・設計を進めて内容を説明する能力を養えるようになっている。
あわせて、全学共通教育科目の「語学(英語)◯」や「土木環境英文講読○」により学部教育期間を通して英語を中心に基礎的な語学能力の育成とそれを専門分野でのコミュニケーションに応用する力を育成している。
さらに、4年次の「土木環境工学卒業論文○」において、問題点を発見して整理し、知識や技術を応用して問題解決に向けて取り組み、論文としてまとめて成果発表を行うことでコミュニケーション能力及び論理的な表現方法を実践的に学びながら身につけられるようにカリキュラムを設計している。

▼応用化学科

応用化学科では、学部・修士課程の一貫教育を基本とし、6年間で次世代の新素材・エネルギー・環境等の分野を学び、人類の福祉と持続的発展可能な社会の構築に貢献できる人材を養成するためのカリキュラム(教育課程)を構築しています。ディプロマポリシー(学位授与方針)に掲げた目標を達成するために、次のようなカリキュラムポリシーを定めています。

  1. 4年間を通じた学修の基礎となる全学共通教育においては、人間形成科目や教養教育科目を通じて、学ぶための基礎知識と技能を修得し、現代社会における広範な問題を理解するための基本的視点・考え方を学びます。語学教育科目からはグローバルな視野に立ったコミュニケーション能力を獲得し、自発的教養科目を通じて自律的・実践的な学習能力を育成します。
  2. 「応用化学基礎ゼミ」では、大学における基本的な学習スキルを学びます。「ものづくり基礎ゼミ」、「ものづくり発展ゼミⅠ」、「ものづくり発展ゼミⅡ」では、総合的なものづくりの体験を通じ、コミュニケーション能力や課題設定能力を育成します。
  3. 化学系技術者に求められる専門知識・技術を修得するため、専門科目(基礎教育、基礎工学、応用工学、特殊研究、その他)を、1年次から4年次にかけて体系性・順序性を考慮して配置します(ディプロマポリシーで定めた専門知識・技術とカリキュラムの関係は表1の通り)。主体的な学びの力を高めるために、アクティブラーニングを取り入れた教育方法を、一部専門科目で実施します。
  4. 「応用化学実験Ⅳ」では、3年生の12月から応用化学科、クリーンエネルギー研究センター、クリスタル科学研究センターの各研究室で実験を行い、卒業研究の準備段階として高度な専門知識・技術を身につけます。
  5. 応用化学科で取得可能な資格・免許が取得できるよう、高等学校教諭一種免許状(理科)の取得に必要な科目を、1年次から体系的・系統的に配置します。
  6. 「物質工学研修Ⅰ」と「物質工学研修Ⅱ」を履修することで、卒業研究の遂行に必要な専門知識・技術および文献調査方法を修得し、卒業論文を論理的に考察・構成・執筆し、発表・討論する能力を育成します。
  7. すべての科目は、シラバスに記載された評価方法・評価基準に基づいて成績を評価し、GPA制度導入により修学指導を実施し、教育の質の保証を行います。また、4年間の学修成果は、全教員が参加する卒業研究発表会を実施し、優秀発表者を表彰することで学位の質を保証します。

学生の学修成果は、シラバスに明記された評価方法及び評価基準に基づいて、授業の到達目標への到達度により評価します。
【評価方法】
・講義科目においては、理解度を確認する筆記試験、レポート及び小テスト、受講態度などにより、到達度を判定します。
・演習、実験、実習、実技科目においては、筆記試験、レポート及び小テストに加え、参加度や発表内容、実技等を通じて、到達度を判定します。

ディプロマポリシーで定めた専門知識・技術とカリキュラムの関係

専門知識・技術 授業科目 科目番号 履修年次
A1 基礎無機化学
無機化学演習
TAC105
TAC303
1前
3前
A2 無機化学
無機化学演習
TAC211
TAC303
2前
3前
A3 無機工業化学
応用化学実験Ⅱ
TAC315
TAC307
3後
3前
B1 基礎有機化学Ⅰ TAC106 1前
B2 基礎有機化学Ⅱ
有機化学演習
応用化学実験Ⅲ
TAC107
TAC304
TAC308
1後
3後
3後
B3 有機化学第一
応用化学実験Ⅲ
TAC207
TAC308
2前
3後
B4
B5
有機化学第二
有機工業化学
TAC212
TAC314
2後
3後
C1 基礎分析化学
分析化学演習
TAC109
TAC302
1後
3後
C2 分析化学
分析化学演習
応用化学実験Ⅰ
TAC210
TAC302
TAC306
2前
3後
3前
C3 無機機器分析
分析化学演習
応用化学実験Ⅰ
TAC311
TAC302
TAC306
3前
3後
3前
C4 有機機器分析
分析化学演習
TAC312
TAC302
3後
3後
D1 基礎物理化学Ⅰ
量子化学
物理化学演習
TAC104
TAC213
TAC301
1前
2後
3後
D2 基礎物理化学Ⅱ
物理化学演習
TAC108
TAC301
1後
3後
D3 物理化学第一
物理化学演習
TAC208
TAC301
2前
3後
D4 物理化学第二
物理化学演習
TAC209
TAC301
2前
3後
D5 基礎材料科学
材料物性
TAC203
TAC216
2前
2後
E1 高分子合成化学
応用化学実験Ⅲ
TAC215
TAC308
2後
3後
E2 高分子物性
応用化学実験Ⅲ
TAC313
TAC308
3前
3後
F1 基礎電気化学
応用化学実験Ⅱ
TAC214
TAC307
2後
3前
F2 入門物理学
基礎物理学Ⅰ
TAC103
TAC102
1前
1後
F3 基礎物理学Ⅱ TAC202 2前
G1 化学工学
化学工学演習
TAM401
TAC310
3前
3前
G2 安全環境化学
リスク管理・危機管理概論
化学実験
TAC219
TPC201
TAC204
2前
2後
2後
H1 応用化学基礎ゼミ
ものづくり基礎ゼミ
ものづくり発展ゼミⅠ
ものづくり発展ゼミⅡ
化学技術英語
応用化学実験Ⅳ
TAC100
TAC110
TAC217
TAC218
TAC305
TAC309
1前
1後
2前
2後
3前
3後
H2 物質工学研修Ⅰ
応用化学卒業論文
TAC401
TAC400
4前
4通
H3 物質工学研修Ⅱ
応用化学卒業論文
TAC402
TAC400
4後
4通

▼先端材料理工学科

私達の豊かな文明社会は今、希少資源の枯渇や高騰といった地球規模の問題に直面しています。また、科学技術の発展に伴う消費エネルギーの増大や環境破壊が大きな問題となっています。私達には、これらの問題を解決しながら科学技術を更に発展させ、安全・安定的で環境への負荷が小さい社会基盤を構築するという難しい課題が課せられています。先端材料理工学科では、これらの問題の解決に貢献し、次世代を担う材料技術者・科学者を養成することを基本理念としています。材料科学は、原子・分子レベルの操作で先端材料を作り、新機能を生み出すことを目的とした物理学・化学の融合領域です。これを身につけるためには、基礎となる数学に関する知識も不可欠です。また、研究開発の現場では、これら3分野の基礎知識を有機的に関連付け、短期間で目的を達成していくための経験的な知恵・職人的な勘と実践力・円滑で効率的な共同作業のために不可欠なコミュニケーション能力・旺盛なチャレンジ精神も要求されます。以上の要請に応えるために本学科では、講義・実験・実習を通じ、幅広い知識と能力を備え、科学技術の進展に応じて自らを鍛練し、生涯にわたって持続可能な就業能力を育成します。

学生の学修成果は、シラバスに明記された評価方法及び評価基準に基づいて、授業の到達目標への到達度により評価します。
【評価方法】
・講義科目においては、理解度を確認する筆記試験、レポート及び小テスト、受講態度などにより、到達度を判定します。
・演習、実験、実習、実技科目においては、筆記試験、レポート及び小テストに加え、参加度や発表内容、実技等を通じて、到達度を判定します。

本学科のディプロマポリシー(学位授与方針)を達成するためのカリキュラム(教育課程)の構成は以下の通りです。

物理学

  • 科目
    入門物理、初等力学、振動・波動論、電磁気学、初等量子論、量子力学、統計力学、物理学実験
  • 達成目標
    • 力学、電磁気学、光学、熱学、原子物理学に関する基本的な実験により、物理法則を深く理解できる。
    • 空間と時間、場の概念、相対性理論、電磁気学、量子力学、場の量子論、統計力学などの基礎的な概念を理解できる。
    • ニュートンの運動法則、エネルギー保存則、ポテンシャルと保存力・保存場、運動量保存則を理解し、物体の運動、2体問題など質点系の運動、剛体の運動を理解し基礎的問題を解くことができる。
    • 力学的波の伝搬、振り子の運動、調和振動子、振動の位相図、カオス的振動を理解し、波動方程式の一般解を解くことができる。光の波動現象(干渉、回折、偏光)を理解できる
      電磁場と電磁相互作用、荷電粒子の運動と電磁場を関係づけることができる。電磁気現象に関する基礎物理定数の定義、電場と磁場のベクトル場の性質、ローレンツ力、マックスウェルを簡単に説明できる。定常電流の作る磁場、電磁誘導の基本的性質、電磁波と波動方程式、電磁場のエネルギーと電磁エネルギーの流れ、遅延ポテンシャルの基本的な事項の簡単な説明ができる。物質系を含む電磁現象のマクロな記述の基本を理解できる。
    • 波動関数の解き方、古典論にはないスピン、対称性と保存則を理解できる。自由電子や原子核に束縛された電子の状態について説明できる。
    • 古典論では取り扱えない現象や概念の意味、量子力学の基本的な考え方、ブラケット記法、物理イメージと数学手法の対応を理解できる。
    • 等重率の原理とミクロカノニカル分布、カノニカル分布と分布関数、グランドカノニカル分布と分布関数、フェルミ統計とボーズ統計を理解できる。

化学

  • 科目
    入門化学、熱力学、化学反応論、化学平衡論、基礎材料化学、化学実験
  • 達成目標
    • 原子の構造と電子配置、原子量と元素単体の物理化学的性質に見られる周期性、化学反応や化学平衡の基本原理、化学結合と物質構造、気体の性質、溶液の性質、酸化と還元、電子移動、エネルギーの基礎的事項を理解できる。現代社会における種々の課題(地球環境問題、エネルギー問題、医薬と薬物、など)の背後にある化学の原理を理解できる。
    • 有機化合物の基礎的な構造と性質、反応性、パイ結合の性質、生体物質の基礎的な性質、高分子の構造と性質を理解できる。
    • 仕事、エンタルピー、エントロピー、自由エネルギーなどの概念を理解し、これらの物理量が等温過程、定圧過程、断熱過程などの条件でどのように変化するか計算できる。化学反応の進行予測等の熱力学的知見を化学変化に適用できる。
    • 気体と液体における分子の運動や拡散、反応速度式と速度定数、反応速度式の決定法、反応速度の温度依存性、素反応および複雑な化学反応における反応機構と反応速度との関係の基礎事項を理解できる。
    • 相図の見方と物質の状態変化、化学ポテンシャル、溶液の性質、活量、電気化学の基礎を理解できる。
    • 材料合成をするための基礎知識と具体的な合成法や材料の特性、特に、これからの材料設計に必要な材料全般の基礎知識を理解できる。
    • 化学における基本操作、化学的事物・現象について、正しい観察・実験の進め方、化学的に探求する態度と能力、定量的概念を身につける。

数学

  • 科目
    微分積分学、線形代数学、ベクトル・フリーエ解析、確率・統計学、常微分方程式、複素関数論、偏微分方程式
  • 達成目標
    • 微分積分に関する基本的な用語の意味を理解し、具体的な計算や応用問題が解くことができる。
    • 内積・外積などのベクトル演算、線形性を用いて成分により表現、平面のベクトル方程式による解析手法、連立一次方程式の解法と固有値問題の基礎的事項を説明し計算できる。
    • ベクトルの基本概念、フーリエ級数・フーリエ積分と波形関数との関係を理解し計算できる。
    • 条件付き確率、確率変数、確率関数と確率密度関数、確率分布関数、平均と分散、点推定と区間推定、統計的検定法、相関の事項を理解し計算できる。
    • 線形常微分方程式の解法および連立常微分方程式の解法を理解し、力学的な諸問題への応用ができる。
    • 複素平面とオイラーの公式、複素関数の極限・導関数・正則性、コーシーの積分公式、級数展開と特異点・零点・留数の意味、複素積分を応用した実数定積分の事項を理解し計算できる。
    • 2階線形偏微分方程式の初期値や境界条件に応じた解を求めることにより、その方程式及び解の物理的意味を理解し計算できる。

材料科学

  • 科目
    固体分析科学、無機材料工学、有機材料工学、結晶科学、化学工学、基礎工学実験、応用工学実験
  • 達成目標
    • 物質科学や材料工学分野の研究にとって重要な各種分析手法(走査電子顕微鏡、オージェ分光分析、X線光電分光法、電子プローブ・マイクロアナライザー、透過電子顕微鏡)の基礎原理を理解し、基礎的事項を説明できる。
    • 主な元素の性質を学習し、無機材料との接点を理解できる。危険物の基礎を理解する。金属元素とその結合環境について学習し、錯体の構造や分光学との関連を理解できる。結晶構造の基礎を学習し、固体の性質との関連を理解できる。無機生体材料、環境浄化材料について理解できる。
    • 有機材料の分類と特徴、材料で使われる有機化合物の合成方法、有機機器分析を理解できる。
    • 結晶における対称性やX線との相互作用や物質の性質との関連性を理解できる。
    • 物質収支、エネルギー収支、反応速度と反応器、分離、流体の流れ、熱の移動、調湿と乾燥の基礎的事項を理解し説明できる。
    • 基本的な無機材料および有機材料の作製手法、化学的な分析手法、電池等の電気化学実験手法を理解できる。

量子デバイス

  • 科目
    固体物理学、機能デバイス工学、半導体デバイス工学、半導体プロセス工学、金属・半導体合成プロセス工学、応用工学実験
  • 達成目標
    • 固体の電気的・機械的特性等を理解し、結晶構造、逆格子空間、分子や結晶の成り立ち、エネルギーバンドを説明できる。
    • 機能デバイスと機能発現の諸条件、機能デバイスの構成要素の関係性を評価することができる。力学、熱力学、電磁気学、量子現象に基づく機能、環境系の振る舞いと役割、自発的機能を持つ先端材料の基礎的事項を簡単に説明できる。機能におけるエネルギーや情報の流れを理解し簡単な計算ができる。
    • 共有結合、フェルミレベル、半導体のバンド構造、pn接合の構造と整流動作、ショットキー接合の構造と整流動作、MOS構造と蓄積、空乏、反転状態、MOSトランジスタの構造と動作、インバーターの構造、半導体メモリの構造の基礎的事項を説明できる。
    • 気体の入射流束、電界による荷電粒子の加速、粒子間の衝突とエネルギー転移を計算できる。非弾性衝突過程、表面に入射した粒子の過程、プラズマの状態と内部での物理現象、プラズマ加工の原理を理解し記述できる。真空装置の原理と構造、薄膜とその堆積方法・装置を記述できる。マイクロ加工工程を全体的に理解し、工程ごとの形状を記述できる。
    • 平衡論・速度論、物質移動・熱移動などの移動現象の基礎を理解し、現実の工学系の例題に応用できる。

融合科学技術

  • 科目
    分光学、表面科学、光物性物理学、量子光学、流体力学、基礎工学実験、応用工学実験
  • 達成目標
    • 光と分子、光と物質との相互作用、磁場が電子や原子核におよぼす効果を理解し、分子の回転スペクトル、振動スペクトル、電子スペクトルを帰属することができる。
    • 表面分析装置の種類を理解し、プローブの侵入深さに関する議論や真空に関するイメージができる。
    • 光の性質、物質の中の電子と光の振る舞い、量子ナノ構造の基礎、光学遷移と吸収および発光スペクトルの基礎、光学応答の量子論の基礎的事項を理解し説明できる。
    • 物質中の線形・非線形光学効果、光量子論の概念、レーザーの基礎的事項を理解し説明できる。
    • 流体の特性、さまざまな流れ、運動方程式と2次元流れ、物質科学における流れ現象の基礎的事項を理解し説明できる。
    • 電気回路図や基本的な電子部品の種類や機能を理解できる。

汎用能力

  • 科目(コミュニケーション、情報リテラシー、卒業論文)
    科学技術英語、プレゼンテーション、情報処理及び実習、プログラミング序論及び実習、応用統計学、先端材料理工学基礎ゼミ、先端材料理工学研修、先端材料理工学卒業論文
  • 達成目標
    • 何の違和感もなく英語で書かれた専門的な内容に関する文章を的確に理解できる。
    • 科学、技術の講演で伝えたい事を確実に述べるために必要な最低限のルールを学び、発表時間内で述べたいことを理解させ、言い切る技術を身につけ応用できる。
    • コンピュータと情報通信の基礎知識を持ち、情報の調査・収集、処理、そして発信を行うことができる。
    • プログラミングのための基礎を理解し、基本的な問題に対する独自のプログラムを書くことができる。基本的な問題を数値計算によって解き、結果をグラフなどで表現することができる。
    • 実験データの取得方法、実験データの処理方法と分析方法を理解し、統計学が計測工学などの分野への応用を説明できる。
    • 卒業論文に関連した英文学術論文や解説文献を理解し他の人に内容を説明できる。卒業論文研究の背景・目的及び進捗状況を他人に分かり易く説明できる。基本的な学術用語の英語表記を理解し英語で伝えることができる。
    • 先端材料理工学の工学基礎知識および応用工学知識を各自の卒業論文の研究に生かし、選定した研究題目の計画立案、設計、実験、報告書作成をできる。他者と技術的なコミュニケーションがとれるようになり、研究の計画、過程及び結果と考察を論理的に文書及び口頭で説明できる。

工学部の入学者受入方針(アドミッションポリシー)

▼育成目標【未来世代を思いやるエンジニアリング教育】

 本学の入学者受け入れ方針に加え、基礎的・専門的学力、論理的な表現力やコミュニケーション能力を修得するとともに、工学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に負っている責任を理解し、科学的知見と技術を総合して社会的課題を解決する能力、すなわちエンジニアリングデザイン能力を身につけたグローバルに活躍できる人材の養成を目指しています。

▼求める資質・能力・人物像

工学部では、工学系技術者となって社会に貢献しようとする意欲をもつ、次のような人を求めています。

  • 4年間学び抜くことができる学力と強い意志を有していること
  • 各学科で学ぶ内容に強い興味と適性を有していること
  • 学科別に提示する数学、理科の基礎力を有していること
  • 国語、地歴公民など高校で履修する幅広い科目により人間や社会に関する基礎的な知識や興味を有すること
  • 書かれた文章を理解し、利用できること。また、学んだことや自らの考えを論理的な文章で表現できること
  • 国際的なコミュニケーション能力の基本として基礎的な英語の語学力を有し、入学後も積極的に学ぶ意欲を有すること
  • 実験や観察の計画や実行に積極的に取り組んだ経験があること

各学科の育成目標と求める能力・人物像、入学前に学習しておくことが期待される内容、試験区分別の入学者選抜の基本方針

▼機械工学科

<育成目標と求める能力・人物像>
 人間と機械との結びつきを理解し、自然保護と社会の繁栄さらに人類の幸福に貢献できる技術者の育成を目指しています。具体的には数学・物理などの数理知識を自動車・航空・宇宙産業や医工学分野さらに動力エネルギー分野などへと応用する技術を習得します。
そのために次のような人を求めています。

  • 数学・理科・英語の基礎学力があり、なおかつ学習意欲がある人。理科の中では特に物理を重視します。
  • 実験などを通して身の周りの自然現象の観察に興味のある人
  • 人と機械とが関わるものづくりに興味のある人
  • 独創的な発想で機械の技術革新をしようとする人

<入学前に学習しておくことが期待される内容>
 高等学校で履修した科目、とりわけ数学、物理、英語をしっかりと理解していることが必要です。機械工学は物理を基礎として、また数学を駆使して構築されている工学分野です。数学、物理の本質を理解するとともに、また国際的に活躍できる人材となるために不可欠な英語の素養も身につけてくることを期待しています。
<試験区分別の入学者選抜の基本方針>
一般選抜(前期)
 本選抜では、大学入学共通テストと個別学力検査を課す学力重視の入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。大学入学共通テストでは5教科7科目、個別学力検査では数学と理科を課します。
一般選抜(後期)
 本選抜では、「調査書」と「多面的・総合的な評価のための申告書」の提出に加え、面接を課すことで多様な資質能力を有した学生を求める入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。「多面的・総合的な評価のための申告書」は、アドミッションポリシーを理解し大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価し、面接の資料としても活用します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
総合型選抜Ⅱ
 本選抜では、出願書類と面接により第1段階選抜を実施し、最終選抜には大学入学共通テストを用います。
 「調査書」については、各教科・科目等の学習の記録の中で、特に数学・理科・英語の基礎学力の定着の度合いを評価し、指導上参考となる諸事項に記載された学科への関連の内容を参考とします。「多面的・総合的な評価のための申告書」はアドミッションポリシーを理解し、大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価します。これらの出願書類は面接用事前レポートと同様に面接の際の基礎資料として用います。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
私費外国人留学生入試 
 本選抜では、日本留学試験と面接試験を課すことで、日本の大学等で必要とする日本語力及び基礎学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲、日本語によるコミュニケーション能力を評価します。
 これに加えて、出身学校長が発行した成績証明書、TOEFL 又は TOEIC の成績の中で数学・理科・英語の基礎学力を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(一般選抜)
 本選抜では、本学が実施する筆記試験と口述試験を課すことで、本学科3年次に編入するにふさわしい学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を有しているかどうかを評価します。
 これに加えて、出身学校長が発行した成績証明書を総合して判定し、合格者を決定します。

▼メカトロニクス工学科

<育成目標と求める能力・人物像>
 産業・民生用ロボットなど近年の電子機械製品は機械・電気・情報の3分野の技術の融合体であり、いずれの技術が欠けても成り立ちません。本学科では、これら3分野にまたがる知識や技術を利用して、社会で求められている電子機械製品の開発などの実践的な課題を解決できる技術者の育成を目指しています。そのために、次のような人を求めています。

  • コンピュータで制御された電子機械製品の研究や開発をはじめとした幅広い分野に興味を持ち、社会で求められている技術や製品の実現に意欲を持っている人。
  • 数学、理科、英語の基礎学力があり、なおかつ学習意欲がある人。理科のなかでは特に物理を重視します。

<入学前に学習しておくことが期待される内容>
 高等学校で学ぶ数学、理科、英語、国語、地歴公民の内容を十分理解していることが必要です。またメカトロニクス工学科は、電気・情報・機械の幅広い分野に関連しています。従って、分野を問わず最先端技術に興味を持つと共に、その基礎となる物理、数学などの本質を理解するようにしてください。
<試験区分別の入学者選抜の基本方針>
一般選抜(前期)
 本選抜では、大学入学共通テストと個別学力検査を課す学力重視の入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。大学入学共通テストでは5教科7科目、個別学力検査では数学と理科を課します。
一般選抜(後期)
 本選抜では、「調査書」と「多面的・総合的な評価のための申告書」の提出に加え、面接を課すことで多様な資質能力を有した学生を求める入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。「多面的・総合的な評価のための申告書」は、アドミッションポリシーを理解し大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価し、面接の資料としても活用します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
総合型選抜Ⅱ
 本選抜では、出願書類と面接、小論文により第1段階選抜を実施し、最終選抜には大学入学共通テストを用います。
 「調査書」については、各教科・科目等の学習の記録の中で、主に数学・理科・英語の基礎学力の定着の度合いを評価し、指導上参考となる諸事項に記載された学科への関連の内容を参考とします。「多面的・総合的な評価のための申告書」については、アドミッションポリシーで示した育成目標に必要な能力・資質を判断し、「志願者評価書」における学力の3要素も加味して総合的に判断します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
私費外国人留学生入試 
 本選抜では、日本留学試験と面接試験を課すことで、日本の大学等で必要とする日本語力及び基礎学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲、日本語によるコミュニケーション能力を評価します。
 これに加えて、出身学校長が発行した成績証明書、日本留学試験の成績、TOEFL 又は TOEIC の成績の中で数学・理科(特に物理)・英語の基礎学力を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(一般選抜)
 本選抜では、出身学校長が発行した成績証明書および本学が実施する筆記試験と口述試験により、本学科3年次に編入するにふさわしい学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を有しているかどうかを評価し、総合的に判定し合格者を決定します。

▼電気電子工学科

<育成目標と求める能力・人物像>
 電気電子工学は材料・素子から、素子を組み合わせた回路、複数の回路を結合した装置、装置やソフトウェアを統合したシステムに至るまで、様々な対象を取り扱う幅広い学問分野であり、その成果はほぼ全ての社会基盤に必要とされています。本学科は、電気電子工学を駆使して社会で活躍する技術者、研究者の育成を目指しています。そのために、次のような人を求めています。

  • 電気電子工学に強い興味と関心を持ち、将来は、太陽光発電を含む発送電システム、スマートフォンなどのICT機器・通信システム、医療機器、自動運転車や電気自動車などの交通システム、鉄道などの社会インフラ、またこれら全てを支える大規模集積回路の研究、設計、整備、運用など、様々な分野と立場で活躍する意欲をもつ人
  • 数学、理科、英語の基礎学力があり、さらに深く学ぶ意欲がある人。理科のなかでは特に物理を重視します。

<入学前に学習しておくことが期待される内容>
 高等学校で履修した数学、理科、英語、国語、地歴公民で学習した内容がしっかり理解できていることを望んでいます。特に、物理と数学の本質を理解するとともに、電気、磁気、光、電子に関する物理現象に興味を持って勉強してきてください。
<試験区分別の入学者選抜の基本方針>
一般選抜(前期)
 本選抜では、大学入学共通テストと個別学力検査を課す学力重視の入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。大学入学共通テストでは5教科7科目、個別学力検査では数学と理科を課します。
一般選抜(後期)
 本選抜では、「調査書」と「多面的・総合的な評価のための申告書の提出」に加え、面接を課すことで多様な資質能力を有した学生を求める入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。「多面的・総合的な評価のための申告書」は、アドミッションポリシーを理解し大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価し、面接の資料としても活用します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
総合型選抜Ⅱ
 本選抜では、出願書類と面接、小論文により第1段階選抜を実施し、最終選抜には大学入学共通テストを用います。
 「調査書」については、各教科・科目等の学習の記録の中で、特に数学・理科(特に物理)・英語の基礎学力の定着の度合いを評価し、指導上参考となる諸事項に記載された学科への関連の内容を参考とします。「多面的・総合的な評価のための申告書」はアドミッションポリシーを理解し、大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価し、面接の際の資料としても用います。小論文と面接では、数学と物理の基礎学力、論理的な説明力を評価します。学力評価として、大学入学共通テスト(4教科6科目)を課します。
私費外国人留学生入試 
 本選抜では、日本留学試験と面接試験を課すことで、日本の大学等で必要とする日本語力及び基礎学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲、日本語によるコミュニケーション能力を評価します。
 これに加えて、出身学校長が発行した成績証明書、TOEFL 又は TOEIC の成績の中で数学・理科(特に物理)・英語の基礎学力を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(一般選抜)
 本選抜では、本学が実施する筆記試験と口述試験を課すことで、本学科3年次に編入するにふさわしい学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を有しているかどうかを評価します。
 これと出身学校長が発行した成績証明書を総合して判定し、合格者を決定します。

▼コンピュータ理工学科

<育成目標と求める能力・人物像>
 コンピュータ理工学を学んだ技術者は、スマートフォンなどの情報機器やネットワークシステム、ソフトウェアの開発・運用管理、情報通信系のサービス、自動車や電機などの製造業などで活躍しています。また、人工知能技術を駆使したデータ解析の技術者は、いまや情報分野に限らず幅広い分野で必要不可欠な人材です。本学科は、そのような幅広い分野で活躍できる技術者、研究者の育成を目指しています。そのために、次のような人を求めています。

  • 情報科学技術や大規模ソフトウェアの設計開発、ものづくりに対する強い好奇心をもち、将来、専門知識・技術を備えた情報処理技術者・研究者になりグローバルに活躍することを目指している人
  • 数学、理科、国語及び英語の基礎的な学力を有する人

<入学前に学習しておくことが期待される内容>
 高等学校で学ぶ数学、理科、英語、国語、地歴公民の内容を十分に理解していることが必要です。コンピュータ理工学は、情報化社会の基盤と密接に関連しています。したがって、情報システムや機器の設計・解析手法を学ぶための理工系の素養の他に、国内外の文化や慣習、社会情勢などに対する知識や理解とともに日本語や英語によるコミュニケーション能力を備えていることを期待しています。
<試験区分別の入学者選抜の基本方針>
一般選抜(前期)
 本選抜では、大学入学共通テストと個別学力検査を課す学力重視の入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。大学入学共通テストでは5教科7科目、個別学力検査では数学と理科を課します。
一般選抜(後期)
 本選抜では、「調査書」と「多面的・総合的な評価のための申告書」の提出に加え、面接を課すことで多様な資質能力を有した学生を求める入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。「多面的・総合的な評価のための申告書」は、アドミッションポリシーを理解し大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価し、面接の資料としても活用します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
総合型選抜I
 本選抜では、小論文と面接を課します。
 「調査書」では、基礎的学力を備えているかを判定するとともに、課外活動や取得した資格等により向上心や主体性などを評価します。「多面的・総合的な評価のための申告書」では、本学のアドミッションポリシーへの理解、向上心や主体性、協働性などを重視するとともに、本学科で学ぶ意欲や、将来への展望が明確であるかを確認します。「志願者評価書」では、本学アドミッションポリシーに示される能力及び人物としての特性を備えているかを総合的に判断します。「調査書」や「多面的・総合的な評価のための申告書」は面接の際の資料としても用います。小論文には数学、理科(物理)、外国語(英語)の基礎学力を問う設問を含み、学力評価を行います。
総合型選抜Ⅱ
 本選抜では、出願書類により第1段階選抜を実施し、最終選抜には大学入学共通テストを用います。
 「調査書」については、基礎的学力を備えているかを判定するとともに、課外活動や取得した資格等により向上心や主体性などを評価します。「多面的・総合的な評価のための申告書」では、本学のアドミッションポリシーへの理解、向上心や主体性、協働性などを重視するとともに、本学科で学ぶ意欲や、将来への展望が明確であるかを確認します。学力評価として、大学入学共通テスト(教科・科目数は型により異なる)を課します。
私費外国人留学生入試
 本選抜では、日本留学試験を課すことで、日本の大学等で必要とする日本語力及び数学・理科の基礎学力を評価します。また、TOEFL 又は TOEIC の成績から、英語の基礎学力を評価します。
  これらと出身学校長が発行した成績証明書を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(一般選抜)
 本選抜では、本学が実施する筆記試験と口述試験を課すことで、本学科3年次に編入するにふさわしい学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を有しているかどうかを評価します。
 これと出身学校長が発行した成績証明書を総合して判定し、合格者を決定します。

▼土木環境工学科

<育成目標と求める能力・人物像>
 土木環境工学系の技術者は、国土交通省をはじめとする国家公務員、都道府県、市町村の地方公務員、総合建設業の技術者、設計コンサルタントとして、社会資本の整備や維持管理に携わっています。また、同技術者には道路、運輸等の公共企業、電力、ガス、通信等の公益企業、環境衛生エンジニアリング、住宅建設と、幅広い活躍の場があります。本学科では、このような分野で活躍する「土木工学と環境工学に関する幅広い基礎知識・技術を併せ持ち、持続可能な社会の構築に意欲的に貢献できる技術者」の育成を目指しています。そのために、以下のような人を求めています。

  • 自然環境と調和した社会基盤整備の知識・技術を修得し、災害に強く、環境に配慮した安全で快適な地域づくり・まちづくりに携わりたい人
  • 防災・減災、都市環境、社会資本の維持管理など、土木環境工学の最先端について学びたいという意思のある人

<入学前に学習しておくことが期待される内容>
 高等学校で学ぶ数学、理科、英語、国語、地歴公民の内容を十分に理解していることが必要です。土木環境工学は自然や社会との接点が大きい分野です。解析や設計に直接通じる数学や物理の学力だけでなく理科全般の素養と、自分の言葉で社会とコミュニケーションするために、国語、英語、地歴公民の素養を身につけていることを期待しています。
<試験区分別の入学者選抜の基本方針>
一般選抜(前期)
 本選抜では、大学入学共通テストと個別学力検査を課す学力重視の入試を行います。「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。大学入学共通テストでは5教科7科目、個別学力検査では数学と理科を課します。
一般選抜(後期)
 本選抜では、「調査書」と「多面的・総合的な評価のための申告書」の提出に加え、面接を課すことで多様な資質能力を有した学生を求める入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。「多面的・総合的な評価のための申告書」は、アドミッションポリシーを理解し大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価し、面接の資料としても活用します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
総合型選抜Ⅱ
 本選抜では、出願書類と面接、小論文により第1段階選抜を実施し、最終選抜には第1段階選抜の成績に加え大学入学共通テストを用います。
 「調査書」については、各教科・科目等の学習の記録において、バランスの良い基礎学力の定着の度合いを評価し、指導上参考となる諸事項において、学科への関連の内容の記載を参考とします。「多面的・総合的な評価のための申告書」はアドミッションポリシーを理解し、学科で学びたいことや、将来への展望が明確であるか等を確認するための参考資料として利用し、「志願者評価書」はこれを補完するものとして活用します。これら出願書類は面接の資料としても用います。小論文は講義を受講し、その内容について設問に解答する方式で実施します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
私費外国人留学生入試
 本選抜では、日本留学試験と面接試験を課すことで、日本の大学等で必要とする日本語力及び基礎学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲、日本語によるコミュニケーション能力を評価します。
 これに加えて、出身学校長が発行した成績証明書、TOEFL 又は TOEIC の成績の中で数学・理科(特に物理)・英語の基礎学力を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(推薦選抜)
 本選抜では、本学が実施する出身学校長が発行した成績証明書、推薦書及び事前に提出した研究計画書に基づいた面接を課すことで、本学科3年次に編入するにふさわしい学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を有しているかどうかを評価します。
 これと成績証明書及び推薦書の内容を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(一般選抜)
 本選抜では、本学が実施する筆記試験と口述試験を課すことで、本学科3年次に編入するにふさわしい学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を有しているかどうかを評価します。
 これと出身学校長が発行した成績証明書を総合して判定し、合格者を決定します。

▼応用化学科

<育成目標と求める能力・人物像>
 応用化学を学修した卒業生は、材料・化学メーカー、エネルギー関連、電気・電子、機械、自動車、製薬、食品、化粧品、装置製造産業、環境分析など様々な分野における新規材料開発および計測などに携わることができます。本学科では、化学の専門知識と実験技術を修得し、新素材・エネルギー・環境等の課題を解決できる技術者・研究者の育成を目指しています。そのために、次のような人を求めています。

  • 化学に対する強い好奇心をもち、新素材・高機能物質の開発やエネルギー・環境等の問題解決に意欲のある人
  • 化学、物理、数学、英語の基礎的な学力を有する人

<入学前に学習しておくことが期待される内容>
 高等学校で学ぶ数学、理科、英語、国語、地歴公民の内容を十分に理解しておくことが必要です。化学はもちろんのこと、数学や物理の基礎学力は実験結果の解析に必要となります。また、外国の専門誌を読んだり、レポートを作成したりするためには、英語や国語の力が必要です。化学だけでなく化学以外の科目やそれらと化学との境界領域にも興味をもって勉強しておくことを期待します。
<試験区分別の入学者選抜の基本方針>
一般選抜(前期)
 本選抜では、大学入学共通テストと個別学力検査を課す学力重視の入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。大学入学共通テストでは5教科7科目、個別学力検査では数学と理科を課します。
一般選抜(後期)
 本選抜では、「調査書」と「多面的・総合的な評価のための申告書」の提出に加え、面接を課すことで多様な資質能力を有した学生を求める入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。「多面的・総合的な評価のための申告書」は、アドミッションポリシーを理解し大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価し、面接の資料としても活用します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
総合型選抜I
 本選抜では、面接及び化学に関する口頭試問あるいは化学グランプリの成績、ならびに化学実験に関する試問を課します。
 「調査書」では、本学科における修学が可能な基礎学力を備えるかを評価すると同時に面接の資料とします。面接では、目的意識、勉学意欲、論理的思考力などを評価します。「多面的・総合的な評価のための申告書」では、化学に対する強い興味と特に化学を専攻する希望を持つかを評価します。学力評価として、化学に関する口頭試問あるいは化学グランプリの成績、ならびに化学実験に関する試問により、化学に関する基礎知識ならびに化学実験に関する知識・技能や興味を評価します。
総合型選抜Ⅱ
 本選抜では、「調査書」と面接により第1段階選抜を実施し、最終選抜には大学入学共通テストと「多面的・総合的な評価のための申告書」を用います。
 「調査書」では、本学科における修学が可能な基礎学力を備えるかを評価すると同時に面接の資料とします。「多面的・総合的な評価のための申告書」では、化学に関する知識と技術を生かして社会に貢献しようとする意欲を持ち、本学科の教育課程を履修できる学習習慣を備えるかを評価します。学力評価として大学入学共通テスト(3教科5科目のうち「化学」ほか2科目)を課します。
私費外国人留学生入試 
 本選抜では、日本留学試験の成績に加え、面接を課すことで、本学科での学修に必要な日本語力及び数学・理科(物理・化学)の基礎学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲、日本語によるコミュニケーション能力を評価します。
 これに加えて、出身学校長が発行した成績証明書、TOEFL 又は TOEIC の成績から基礎学力を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(一般選抜)
 本選抜では、本学科が実施する口述試験を課すことで、本学科3年次編入学に必要な専門基礎の知識、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を評価します。
 これと出身学校長が発行した成績証明書を総合して判定し、合格者を決定します。

▼先端材料理工学科

<育成目標と求める能力・人物像>
 材料科学は、原子・分子レベルの操作で新材料を創り、新たな機能を生み出すことを目的とした学問であり、科学技術、社会が変化しても持続的な就業能力を持った人材の育成を目指しています。そのために次のような人を求めています。

  • 物理と化学の知識を合わせ持ち、原子・分子レベルの操作で先端材料を作り、新機能を生み出すことによって新しい社会を築いていこうとする意欲ある人
  • 数学・理科に関する諸々の話題、疑問点を追究する強い好奇心を持ち、それを生かした社会貢献に意欲的な人

<入学前に学習しておくことが期待される内容>
 高等学校で学ぶ数学そして物理と化学を理解していること、それ以前にそれらが好きであることが重要です。研究論文や技術報告書を読む、あるいは自ら執筆するためには英語や国語の力、特に論理を組み立てていく能力も必要です。入学時にこれらをすべて備えていることを必ずしも要求しませんが、将来の自分のために投資しておくという基本的学習習慣だけは必ず身につけておくことを期待します。
<試験区分別の入学者選抜の基本方針>
一般選抜(前期)
 本選抜では、大学入学共通テストと個別学力検査を課す学力重視の入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。大学入学共通テストでは5教科7科目、個別学力検査では数学と理科を課します。
一般選抜(後期)
 本選抜では、「調査書」と「多面的・総合的な評価のための申告書」の提出に加え、面接を課すことで多様な資質能力を有した学生を求める入試を行います。
 「調査書」では、基礎学力の定着を学習の記録により評価し、アドミッションポリシーの観点からの評価や志望する学科への適性を、学習の記録と指導上参考となる諸事項により判定します。「多面的・総合的な評価のための申告書」は、アドミッションポリシーを理解し大学で学びたいことや将来への展望が明確であるか等を評価し、面接の資料としても活用します。学力評価として、大学入学共通テスト(5教科7科目)を課します。
総合型選抜Ⅱ
 本選抜では、出願書類と面接、小論文により第1段階選抜を実施し、最終選抜には大学入学共通テストを用います。
 「調査書」では、高校での学習状況と面接等の結果の整合性を確認します。「多面的・総合的な評価のための申告書」では、学習意欲等の学力試験によって測ることができない能力や態度を評価し、「志願評価書」でその内容との整合性および本学進学に対する意志を確認します。学力評価として大学入学共通テスト(5教科7科目)を課すことに加え、数学・物理・化学・英語に関する課題が与えられ小論文と面接発表資料を作成し、面接発表(プレゼンテーションと質疑応答)による評価を行います。面接発表では志望動機・学習意欲及び適正等を総合的に評価します。
私費外国人留学生入試 
 本選抜では、日本留学試験と面接試験を課すことで、日本の大学等で必要とする日本語力及び基礎学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲、日本語によるコミュニケーション能力を評価します。
 これに加えて、出身学校長が発行した成績証明書、TOEFL 又は TOEIC の成績の中で数学・理科(特に物理・化学)・英語の基礎学力を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(推薦選抜)
 本選抜では、本学が実施する口述試験を課すことで、本学科3年次に編入するにふさわしい学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を有しているかどうかを評価します。
 これと出身学校長が発行した成績証明書と推薦書を総合して判定し、合格者を決定します。
3年次編入学(一般選抜)
 本選抜では、本学が実施する口述試験を課すことで、本学科3年次に編入するにふさわしい学力、また、本学科に対する十分な関心と学ぶ意欲を有しているかどうかを評価します。
 これと出身学校長が発行した成績証明書を総合して判定し、合格者を決定します。