クリスタル科学研究センターの武井貴弘教授が日本無機リン化学会学術賞を受賞

2021年10月12日 トピックス

 令和3年9月16日(木)、クリスタル科学研究センターの武井貴弘教授が日本無機リン化学会学術賞を受賞しました。
 この賞は、無機リン化学に関し、格別にすぐれた研究業績を挙げた研究者に授与されるものです。
 受賞した題目は、「層状金属リン酸塩の層間を利用したイオン交換反応による複合材料創製に関する研究」です。層状金属リン酸塩は、層間のリン酸が解離可能なプロトンを有しており、かつ金属リン酸塩の耐熱性は比較的大きいことから、プロトン伝導帯やイオン交換材などへの応用が期待されていますが、武井教授はそのプロトンを利用してイオン交換反応を利用することで、層間に高分子イオンや希土類イオン等を導入できることを報告しました。特に、希土類イオンを導入すると層間の水和量が増加することが分かりました。
 この研究成果により、層状金属リン酸塩を基本とした材料のプロトン伝導のメカニズムの解明や蓄電デバイスへの応用等が可能であると高く評価されました。
 武井教授は「これまで層状リン酸塩のイオン交換や複合化に関する一連の研究成果を評価いただき、大変光栄です。今後も研究活動に精進していきたいと思います」とコメントしています。
 本研究に関する詳細については、下記の関連サイトをご覧ください。
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