山梨大学SDGs 持続可能な未来のために!

「海なし県」における海洋教育

大学院総合研究部医学域
特任助教 塙 宗継
04-質の高い教育をみんなに14-海の豊かさを守ろう
キーワード:海洋教育、臨海実習、海洋生物、解剖、動物分類、海なし県

海のない山梨県ですが、食文化を介して海との結びつきの強い地域でもあります。県内での海洋教育の実践や県外での臨海実習を通して海なし県における海洋教育活動を推進しています。

 

 

 山梨県には海は存在しませんが、その一方で県民は食文化を通じて海洋生物に強い関心を持っています。しかし、海洋生物に接する機会が少ないためか、普段、食卓にのぼる加工済みの海産物について“その動物のどの部位を食べているのか?”が判然としないケースも目立ち、食文化と海洋生物への関心との間に大きな隔たりが存在していると考えられます。本海洋教育活動では県外での臨海実習と山梨県立科学館での科学教室を通じ、山梨県内の小中高生や大学生の海洋生物に接する機会を増やし、山梨県という海なし地域に根ざした食文化と海洋生物に対する関心とを結びつける教育を展開しています。

 

山梨県における棘皮動物を題材とした海洋教育(出典:笹川平和財団HP)

 

 

 

 

 

 

 

 昨今、海の生き物には多様性があると様々なメディアで特集されていますが、生き物の多様性をどのようにしてとらえればよいのでしょうか。多様性を捉えるひとつの方法として生き物を分類してみることがあげられます。海にはほとんど全ての動物門 (動物分類の一番大きな枠組みを『門』、その下の枠組みを『綱』と呼びます)が集結しています。実に34門のうち33門が海に存在し、さらにそのうち17門は海にしか存在していません。このように大きなくくりの分類でみてみれば、海が多様性の宝庫であることが頷けるはずです。

 

 

 

 細胞周期の制御に働くサイクリンと呼ばれる分子はウニ、神経細胞の働きはイカ、記憶・学習の基盤はアメフラシ、緑色蛍光タンパク質(GFP)はオワンクラゲから発見され、それぞれがノーベル賞の受賞に至っています。海の生き物が人類の幸福に如何に大きく貢献しているのか感じとることができるのではないでしょうか。

山梨大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。 やまなしSDGsプレジェクトの推進パートナートしてともに進めています