後藤 斎 山梨県知事と島田学長が会談

2017年4月28日

 平成29年4月24日(月)、山梨県庁にて、後藤 斎 山梨県知事と島田眞路学長が会談し、地方大学の振興等について、更なる連携・協力の依頼を行いました。
 4月18日(火)に開催された内閣府「まち・ひと・しごと創生本部」の第5回「地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議」において、検討の方向(案)に「国公私の設置者を超えた機能分担や隣接県の国立大学間の連携・協力による学部・学科の再編・統合等を進める」、「国立大学は法人化されたとはいえ、国策としての大学であることを再認識し、統廃合についても先行して検討を進めていくべき」との記述が盛り込まれました。
 今回の知事との会談は、単純に国立大学の再編統合という報告が打ち出されれば、山梨大学はもちろん山梨県に与える影響も少なくないこと、また、現時点の地方大学の単純な再編統合には問題があることを理解いただき、知事会等へ働きかけをお願いしたいことから、実現したものです。
 会談では、上述の有識者会議での議論に関する説明、並びに、改めて本学の地方創生に関する取り組みなどについて説明し、知事から見解を伺いました。
 会談内容は以下のとおりです。

(島田学長)
○現状の方向案は、問題点が散見される旨、以下のとおり説明した。
・「地方の国立大学は、「総花主義」、「平均点主義」に見られ、どの分野に重点を置いて人材育成を目指しているのか、特色が見えない」と捉えられている。
・「地方の国立大学は地方公共団体との間でコミュニケーションがとりにくいケースが見られる」と捉えられている。
・「隣接県の国立大学間の連携・協力による学部・学科の再編・統合等を進めるべき」と記述されている。
・「全国一律の地方貢献ではなく、その地域にあった施策や地方公立大学とは違った視野での広域的施策を打ち出すべきではないか」「国立大学は法人化されたとはいえ、国策としての大学であることを再認識し、統廃合についても先行して検討を進めるべき」との一方的な見解が示されている。
 以上の記述が検討の方向案に盛り込まれていることの問題について説明した上で、知事の見解を伺った。

(後藤知事)
○上記学長説明に対し、知事から以下のとおり発言があった。
・「山梨大学のこれまでの地方創生に向けての様々な取組を評価しているところであり、今後は大学単体での取り組みではなく、山梨大学と山梨県がさらに連携を深めて一体的に地域を巡る諸問題に取り組むことか重要である。したがって、特に地域と国立大学との関係や国立大学の統廃合に関する記述部分については内容を改める必要があると考え、他の部分についても表現の修正が求められる。」
・「特に、山梨大学の協力を得る中で、果実の収穫のロボット化やリニア開業に向けての施策の策定などを行いたい。」
・「関連して、東京一極集中となるような政策には、今後も反対して行きたい。」