生命環境学部の喜多川 進 准教授が環境経済・政策学会学術賞を受賞しました。

2016年9月26日 トピックス

 平成28年9月11日(日)、生命環境学部 地域社会システム学科の喜多川 進 准教授が環境経済・政策学会学術賞を受賞し、青山学院大学において開催された同学会2016年大会において授与式が行われました。

 この賞は環境経済・政策分野の優れた著書等に対して授与されるもので、平成28年度は喜多川准教授の著書『環境政策史論――ドイツ容器包装廃棄物政策の展開』(勁草書房,2015 年)が受賞対象になりました。

『環境政策史論――ドイツ容器包装廃棄物政策の展開』

 ドイツの容器包装廃棄物政策は、廃棄物処理における企業への厳格な責任原則の適用などで国際的に高く評価されることが多く、この先進的な政策は緑の党の存在やそれを支えるドイツの高い環境意識によると考えるのがこれまでの一般的な理解でした。
 これに対し著書では、保守政党および財界などが、さまざまな利害関係や政治的駆け引きのなかで、環境保全目的よりもむしろ経済的および政治的要因から政策を推進したことを、未公刊文書などの一次資料も利用して歴史的に解明しています。このように、これまでの通説を覆した点と、環境政策を歴史的に研究する「環境政策史」という環境経済・政策研究における新たな地平を拓いたことが受賞理由となりました。

 環境経済・政策学会は国内最大の環境政策分野の学会です。これまでの受賞者リストは環境経済・政策学会ホームページをご覧ください。