燃料電池ナノ材料研究センターでNEDO水素特別授業プログラムを実施

2021年12月21日 トピックス

 令和3年12月12日(日)、本学燃料電池ナノ材料研究センターにおいて、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)主催の「水素特別授業プログラム」が開催され、山梨県立甲府南高等学校物質化学部の生徒11名が参加しました。
 これは、NEDOが水素エネルギー普及に向けた理解促進活動の一環として、高校生に水素エネルギーとはどういうものか、どのように社会に役立つのかを理解してもらうことを目的に開催されたものです。
 プログラムでは、株式会社リバネスの戸上純 氏が、水素エネルギーが注目される背景や特徴を本学の研究事例を含めて講義をしたほか、キットを用いて実験を行い、高校生は水素の力で発光ダイオード(LED)を点灯させたり、車を走らせたりしました。
 その後、吉積潔 同センター教授が「山梨大学燃料電池ナノ材料研究センターのご紹介」と題し、センター設立の歴史や設備、水素実装に向け取り組んでいる研究を紹介し、本学が世界に誇る最先端の燃料電池研究施設を案内しました。
 施設を巡った後には、燃料電池自動車(FCEV)のトヨタ「MIRAI」と、本学・山梨県・民間企業で開発した「燃料電池電動アシスト自転車」を披露しました。
 高校生から施設設備や研究について活発な質問があったほか、「普段の実験では見ることができない大きな実験機器や電子顕微鏡を目にする貴重な体験ができた。環境問題が話題になって、各分野で様々な研究がされている中で、水素エネルギーは環境問題解決として期待できると思う」といった感想が寄せられました。

※山梨大学ではSDGsに取り組んでいます。この他の取り組みにつきましては、こちらのページをご覧ください。

 なお、本学燃料電池ナノ材料研究センターでは、NEDO事業「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」の「研究開発項目I 共通課題解決型基盤技術開発/高効率・高出力・高耐久PEFCを実現する革新的材料の研究開発事業」(ECCEED’30-FCプロジェクト)および、「研究開発項目II 水素利用等高度化先端技術開発/広温湿度作動PEFCを実現する先端的材料コンセプトの創出事業」(ECCEED’40-FCプロジェクト)に採択され、高効率発電および高負荷運転さらには、高耐久起動停止等技術や極限環境下劣化防止等の技術を実現する革新的材料技術開発や、高温度・低湿度環境下でも作動可能な新規材料コンセプトの創出を行っています。