上野慎太郎 工学部准教授が(公社)日本セラミックス協会進歩賞を受賞

2019年7月19日 トピックス

 令和元年6月7日(金)に、東海大学校友会館(東京都千代田区)で開催された公益社団法人日本セラミックス協会表彰式において、上野慎太郎 工学部応用化学科准教授が「第73回(2018年度)日本セラミックス協会進歩賞」を受賞しました。
 この賞は、セラミックス研究に従事する39歳以下の若手研究者を対象として、セラミックスの科学・技術に関する学術上優秀な研究業績が認められた人物に授与されます。
 上野准教授の受賞内容は「高性能キャパシタのための金属/絶縁体複合セラミックスの創成」に関する一連の研究で、電子機器には必ず搭載されているセラミックキャパシタの高性能化を目的として、卑金属と絶縁体、或いは導電性酸化物と絶縁体から構成される複合セラミックキャパシタの作製方法を確立しました。この成果では、通常1000℃前後の高温熱処理が必要になるプロセスを300℃以下の低温プロセスに置き換えることが可能となり、耐熱性の低い導電性の材料と絶縁性のセラミックスを複合化することで、非常に高い比誘電率を示す複合キャパシタが作製できることを実証しました。耐熱性の低い材料とセラミックスとを複合化することができる本手法は、キャパシタ以外の材料についても様々な応用が期待されます。
 上野准教授は、「栄誉ある賞をいただき誠に光栄に存じます。これからも新しいセラミックス材料開発に尽力していく所存です。本研究を推進するにあたりご支援とご協力を賜ったご関係者の皆様に深く御礼申し上げます」とコメントしています。

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