永嶺謙忠 客員教授が日本学士院賞を受賞

2019年3月18日 トピックス

 2019年3月12日(火)に開催された日本学士院主催の第1127回総会において、永嶺謙忠客員教授が日本学士院賞の受賞者に決定しました。

 この賞は、明治43年に創設され、学術上特に優れた論文、著書その他の研究業績に対して授賞しており、後にノーベル賞を受賞した数多くの研究者も受賞しています。

 永嶺客員教授は、素粒子ミュオンのビーム生成と利用において独自の研究領域を開拓するとともに、ミュオンを用いる学際的科学を総合的に発展させ、ミュオン科学の開拓的研究に多大な貢献をしました。
※受賞内容

 なお、現在、本学が推進している分野横断融合領域研究プロジェクト「噴火/崩壊の予知力強化」において、永嶺教授の指導の下に各学部の研究者らが協働して、今回の受賞課題となった「ミュオンラジオグラフィーの開拓と大規模構造体の非破壊的研究」を発展させた、宇宙線ミュオンによる富士山山頂近辺の内部構造の探索に取り組んでいます。

※ミュオン…物質を構成する最小の単位である素粒子の一種。加速器で作られるほか、大気中で生まれ地上にまで飛行してくる。物質を透過する際の特性から、X線撮影のような透視画像が得られるため、火山といった大規模な構造物の内部調査への利用などの研究が進められている。