原本英司 国際流域環境研究センター准教授がICEPP 2017で「Best Presentation Award」を受賞

2018年1月11日 トピックス

 平成29年12月14日(木)~16日(土)、シンガポール・南洋理工大学で開催された環境汚染と予防に関する国際会議「5th International Conference on Environment Pollution and Prevention」(ICEPP 2017)において、原本英司 国際流域環境研究センター准教授(学部担当:工学部土木環境工学科)が「Best Presentation Award」を受賞しました。

 本賞は、優れた研究・発表内容の口頭発表に対し授与されるものです。

 原本准教授の発表題目は「ネパール・カトマンズ盆地の地下水および他の水試料中における水系感染性の原虫、ウイルス、細菌の検出調査」です。

 本発表では、病原微生物による水系感染症の発生が深刻な問題となっているネパール・カトマンズ盆地において、現地住民の主要な飲料水源である地下水や河川水等の水試料を3年間にわたって採取し、ノロウイルスやアデノウイルス、クリプトスポリジウム原虫等の7種類の病原微生物の検出を試みた結果を報告しました。研究の成果として、これらの水試料が多種類の病原微生物によって汚染されていることが明らかとなり、また現在、微生物汚染に対する世界的な水質基準項目である大腸菌を用いるだけではこれらの病原微生物への安全性を保障できないことが示されました。

 原本准教授は「今回の研究により、カトマンズ盆地が直面している病原微生物感染の厳しい状況を明らかにできました。この成果を受けて、現地の方々に安全な水を供給すべく、現在、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)「微生物学と水文水質学を融合させたネパールカトマンズの水安全性を確保する技術の開発」を実施しています。カトマンズ盆地の人々の暮らしに貢献できるよう、引き続き研究を推進していきます」と述べています。

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