山梨大学を覗いてみよう
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良い土壌から...おいしいワイン 秋は「稔り」の季節です。私たちは、「稔り」を蓄え、加工することで、多くの喜びや生活の安定をもたらす食品や薬などを生み出してきました。この過程で重要な働きをするのが、微生物です。 農作物にとって特に重要な土壌では、いろいろな微生物が活躍しています。微生物の働きにより、様々なものが分解・加工され、植物が利用できる状態になります。彼らの営みの中で生まれた産物は、抗生物質などとして人類に大きな恩恵をもたらします。 土壌の恩恵を受けて秋に収穫されたブドウは、酵母や乳酸菌の力を借りて、ワインになります。酵母や乳酸菌はブドウの糖をアルコールに変換するだけでなく、様々なフレーバーを作り出し、ワインをおいしくします。「高い付加価値」を生むおいしいワインの生産は、「循環型農業」として1万年近い歴史を持ちます。原料栽培から始まる「おいしさ」の追及は、 農業としての持続性も含んだ食品産業の先端的なモデルで、夢と希望と期待に満ちています。 山梨大学では、微生物の持つ不思議で素晴らしい力を人類の生活に役立てようと、様々な研究を行っています。みの

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