中村高志 工学部助教が「クリタ水・環境科学研究優秀賞」を受賞

2018年9月18日 トピックス

 中村高志 工学部助教が、(公財)クリタ水・環境科学振興財団より、平成30年度の研究優秀賞を受賞しました。

 本賞は、水・環境に関する調査研究及び国際交流に対し助成・支援を行っている同財団が、過去に助成した研究者の中から、助成期間の研究成果やその後の活動を考慮し、優れた研究成果や社会貢献に関する実績を挙げた者に対し授与するもので、今年度は表彰対象者73名から7名が受賞されました(中村助教は平成26年度に研究助成を受けました)。

 受賞タイトルは「南アルプスの山体地下水の水循環と窒素負荷機構の解明に関する研究」で、ユネスコエコパークにも認定された南アルプスの一部の山体とその麓の街を舞台に、地下の水の流れと水質の実態解明について調査・研究を展開し、山地で浸透した地下水が山麓に広がる街へと流動し、その地域の水道水の水源(井戸水源)に良質な水を供給していることを明らかにしました。本課題で得た経験を基に、水問題が深刻なネパール・カトマンズ盆地で良質な地下の水資源開発ための調査・研究を実施し、南アルプスと同様に山地で浸透した地下水が山麓へ流れることで山麓の市街地においても良質な水を確保できる地域があるということを確認しました。

 中村助教は「水環境研究分野の大変名誉ある賞を頂き、光栄であると共に、強い励みになっています。調査・研究に協力していただいた南アルプス市の職員や市民の方々、同僚・学生の皆さんにも感謝しています。今後も、自然豊かな地元・山梨では地域の魅力を引き出す研究、水に困っている世界の各地域では良質な水を供給できるような研究に取り組んでまいります」と話しています。

 クリタ水・環境科学 研究優秀賞受賞者一覧