連続市民講座(2023)

第15回連続市民講座のお知らせ

「知る喜び~ひと・くらし・けんこう~」

 山梨大学と読売新聞甲府支局が共催し、「知る喜び〜ひと・くらし・けんこう〜」と題した全10回の連続市民講座を開催します。本学では、人の暮らしや健康などに密接に関わる様々な研究が行われています。今年度も、糖尿病や映像技術、富士山噴火やカウンセリングなど、多彩な講義を用意しました。本学教員が、これらをテーマにとりあげ講義します。
 新型コロナウィルスへの感染防止のため、当面の間はビデオ会議システムを活用したオンラインで行いますが、新型コロナの状況を見極めながら対面方式での開催も検討していきます。
 聴講は無料です。聴講をご希望される方は、各回ごと、下記申し込みフォームから事前の申し込みが必要になります。4月から来年3月まで毎月第3土曜日(11月のみ第2土曜日、8月・1月は休講)に山梨大学の教員が、専門の分野を図解などを用いて分かりやすく解説します。                                                             キャンパスネット

日時・場所

開催日 4月〜来年3月まで毎月・第3土曜日(11月のみ第2土曜日、8月・1月を除く)
(全10回)
開催方法 当面の間オンライン方式で実施します。
視聴資格 どなたでもご参加いただけますが、事前申し込みが必要になります。
毎回、申込期間内に下記申し込みフォームからお申し込みください。
時間 13:30〜15:00まで(午後13時開場)
受講料 無料

申込方法

オンラインでの開催になりますので、各回ごと必ず事前に下記申し込みフォームより申し込んでください。
(申込期間は、連続市民講座スケジュールをご確認いただき各回指定期間内にお申し込みください。)

こちらをクリックしてください    3月開催 第10回連続市民講座 申し込みフォーム

 ⇒ お申し込みいただいた方あてに、視聴のためのURLを開催日3日前までにメールにてお送りします。 

お問い合わせ先:山梨大学 教学支援部 教務企画課 連続市民講座担当
電 話:055-220-8043 
メール:koukai-kouza@(アットマーク)yamanashi.ac.jp

連続市民講座のスケジュール 

【注意】当面の間オンライン方式で行います。
    視聴には事前申し込みが必要になります。申込期限にご注意ください。

申込期間 ~4月5日(水)まで
1 開催日 講義題目 職名 講師名
4月15日
(土)
糖尿病ってどんな病気?
~理解と予防と付き合い方~
医学部
教授
土屋恭一郎
 山梨県は人口あたりの糖尿病の方の数、および糖尿病を原因とする死亡の頻度が全国平均を上回っており、糖尿病は身近で注意を要する病気です。山梨県において糖尿病の予防と治療の必要性は高いものの、糖尿病について十分にご存じない県民の皆様もいらっしゃるのではないでしょうか。糖尿病は病状が進行しないと自分では気づきにくく、健康診断やドックを利用して定期的に血液検査をすることが予防と早期発見の近道です。早期発見と早期治療によりうまく付き合うことができれば、決して恐ろしい病気ではありません。糖尿病ってどんな病気? どうすれば予防できる? 治療法は? 講演では、このような糖尿病に関する基本的なお話から、予防のための生活習慣、夢のある最先端の予防・治療法まで、分かりやすくお話します。
申込期間 4月17日(月)~5月10日(水)まで
2 開催日 講義題目 職名 講師名
5月20日
(土)
これからの時代の感染症対策
~正しく理解し、恐れ、予防する~
医学部
特任教授
井上 修
 21世紀になって以降、すでに複数の新感染症が発生し我々の生活を脅かしてきた。さらに新型コロナウイルスの世界的流行は今後も長く続くことが懸念される。国のインバウンド戦略により旅行者が増し経済的な潤いは得られるが、一方で感染症の流入や拡散の危険性も増加する。このような状況の中で、我々はどのような点に注意し生活すれば良いのか、感染症の問題を正しく理解し、正しく恐れ、正しく予防するためのポイントをお伝えします。
申込期間 5月22日(月)~6月7日(水)まで
3 開催日 講義題目 職名 講師名
6月17日
(土)
土砂災害に備える
~山梨県で発生する地盤災害について~
工学部
准教授
後藤 聡
 山梨県は甲府盆地とそれを取り囲む山々からなり,県土の約80%は山地です。地盤工学を専門としていますので,仕事柄素晴らしい山梨県の地形・地質に触れる機会が多くあります。フィールドワークが楽しく,地球科学の宝庫です。一方,山梨県はフォッサマグナの南部に位置するので地形・地質が複雑で,断層が多く,糸魚川静岡構造線や曽根丘陵断層帯などは有名です。山梨県では,地震や豪雨によって発生する土砂災害や地盤災害に注意が必要です。この講座では,山梨県の地形・地質に関する概説から始まり,山梨県で発生する土砂災害,地盤災害について解説し,これらに備えることについてお話したいと思います。予備知識はいりませんので,山梨県の地形・地質を学びながら,土砂災害や地盤災害をイメージできるようになりませんか。
申込期間 6月19日(月)~7月5日(水)まで
4 開催日 講義題目 職名 講師名
7月15日
(土)
発酵食品って何?
~基礎から商品開発まで~
生命環境学部
教授
柳田藤寿
 発酵食品とは、微生物の力によって、もとの食材にない美味しさや、栄養価が高くなったものまた保存性が増したものである。最近の健康ブームから、発酵食品が脚光を浴び多くの商品が販売されている。演者は、県内の自然環境を中心に有用な発酵微生物(酵母や乳酸菌)を分離し、高品質かつ独自性のある地域ブランド食品や地域活性化に寄与する発酵食品の研究開発や商品開発を行っている。そこで本講演では、この発酵微生物を利用して、海洋環境、幻の湖(赤池)、武田神社のお堀の水などから分離した酵母を用いた「ワインやスパークリングワインの研究開発」さらに大豆やトウモロコシやワインの搾りかすなどを使った「乳酸発酵飲料」などの商品開発研究を行った。以上の発酵食品の研究開発や現在の研内容究について詳しく説明する。
申込期間 7月17日(月)~9月6日(水)まで
5 開催日 講義題目 職名 講師名
9月16日
(土)
仮想空間のための最新技術
~CGやVRで生活を豊かに~
工学部
教授
安藤英俊
 皆さんは日ごろからコンピュータでゲームをしているでしょうか?ゲーム産業は日本が世界のトップレベルにある数少ない産業ですが,その一方で社会的にはゲーム依存なども心配されています.このようにゲームは私たちの日常生活に浸透しており,ゲーム内の仮想的な世界の中で様々な体験を可能にします.ゲームを実現するうえで,技術的には画像を作るコンピュータグラフィックス(CG)や仮想現実(VR),物理現象を再現するシミュレーション,キャラクタの挙動を決める人工知能(AI),などを高度に組み合わせています.これらの要素技術について個別に基礎的な内容と最新の事例などを解説するとともに,組み合わせることでゲーム以外にもどのような活用が可能か,克服すべき課題は何かなどを,画像や動画を交えて紹介します.
申込期間 9月18日(月)~10月11日(水)まで
6 開催日 講義題目 職名 講師名
10月21日
(土)
宇宙がひらく材料科学の世界
~「星間分子」ができるまで~
工学部
准教授
佐藤哲也
 宇宙の99.9%はプラズマ(分子は原子にばらばらになり、電子とイオンが同数の電離した状態)です。電波望遠鏡で宇宙の暗黒星雲を観察すると、絶対温度で10K(-263℃)という極低温の環境下でメタノールなど様々な星間分子の存在が確認されていましたが、詳しい生成メカニズムは長年の謎でした。私たちは実験室に小宇宙を作り、極低温表面上の化学反応を追跡する装置を開発し、“水素原子のトンネル反応”により、星間分子が合成されることを初めて実証しました。
 現在、この方法を次世代の半導体素子や高効率薄膜太陽電池、環境負荷の小さな機能性薄膜など、製造プロセスに活かすための基礎研究を行っています。
 宇宙が拓く材料科学の世界を一緒に覗いてみませんか?
申込期間 10月23日(月)~11月1日(水)まで

開催日 講義題目 職名 講師名
【中止】 古代の富士山噴火と地域社会
~貞観の大噴火を中心に~
教育学部
教授
大隅清陽
 富士山は、先史時代から歴史時代にかけて何度も噴火を繰り返している活火山で、直近の大噴火は約300年前の1707(宝永4)年でしたが、それは決して過去のことではありません。古代においても、中央政府や貴族により複数の噴火の様子が記録されており、富士山の火山活動を、当時の人々がどのようにとらえていたのかを知ることができます。
 特に、現在の青木ヶ原樹海と精進湖・西湖を形成した864(貞観6)年の大噴火は、富士五湖地方に甚大な災害をもたらしたほか、それまでは駿河国のみで祀られていた浅間名神が甲斐国に勧請され、後の一宮浅間神社も創建されるなど、富士山信仰の形成の面でも大きな影響を及ぼしました。今回の講義では、それらの記録を通して、富士山とその噴火が、地域社会にとってもった意味を考えたいと思います。
申込期間 11月13日(月)~12月6日(水)まで

開催日 講義題目 職名 講師名
12月16日
(土)
男性にもある更年期障害
~家族やパートナーへの理解を~
医学部
准教授
澤田智史
 更年期障害は顔がほてる、急に汗がでる、イライラするといった症状が特徴的で、かつては女性に特有のものと思われていました。しかし20世紀に入り、男性にも更年期障害があることがわかってきました。男性更年期障害(LOH症候群)は男性ホルモンが低いことにより起こります。不安が強くなったり、やる気・記憶力・性欲の低下がみられたり、筋力や骨が弱くなったりします。男性ホルモンには肥満を抑える作用もあるため、男性ホルモンの減少によって内臓脂肪が増加し、生活習慣病のリスクも高くなる可能性があります。近年では男性更年期障害はストレスなどの社会的要因も関連しているのではないかと考えられております。本講座では男性更年期障害とはなにか、また治療をどのように行っていくかを解説していきたいと思います。
申込期間 12月18日(月)~2024年2月7日(水)まで
開催日 講義題目 職名 講師名
2024年
2月17日(土)
海の微生物がつくる雲
~気候と生物の相互作用
生命環境学部
教授
松本 潔
 空に浮かぶ雲、その発生に核となる物質(雲粒核)が必要なことは、多くの方がご存じと思います。この雲粒核、どのような物質なのでしょうか。地球表面の7割を占める海洋上では、海洋植物プランクトンによってつくられる有機硫黄ガスから大気中での光化学反応を経て生じる硫酸の微粒子が重要です。この有機硫黄ガスの発生量は、雲の厚さに作用し、地表に到達する太陽光の強さ、そして気候に影響を及ぼします。一方で気候の変化は、有機硫黄ガスの発生量を変える可能性が考えられます。様々な生物からつくられる様々な化学物質との相互作用を通して地球の気候が維持されていることを、海洋上における雲の生成プロセスを一例に、紹介します。
申込期間 2月19日(月)~3月6日(水)まで
10
開催日 講義題目 職名 講師名
2024年
3月16日(土)
こころを癒すカウンセリング心理学
~援助者に必要な3要因とは~
教育学部
准教授
田中健史朗
 日常生活のなかで悩み相談を受ける機会があると思います。援助する立場の人は,どのようなコミュニケーションをとることが効果的なのでしょうか。カウンセリング心理学という学問では,長年その要因について研究が行われてきました。最新の研究では,「支援目標の合意」,「共感」,「治療同盟」という3つの要因が重要であることが明らかにされています。
 おそらく多くの方が「共感」が大事ということは耳にしたことがあると思います。しかし,具体的にどのようなコミュニケーションをとることが「共感」につながるのか曖昧となっていることが多いと思います。本講義では,上述の3要因につながる具体的なコミュニケーションの仕方について解説致します。そして,それらの要因がなぜ重要であるのか,心理学の研究を紹介しながら解説致します。

 

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